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断熱診断普及協会、既築住宅の断熱診断を実現

断熱診断普及協会、既築住宅の断熱診断を実現

断熱診断普及協会
手塚純一 理事長
1246号 (2016/12/27発行) 10面
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断熱診断普及協会 手塚純一 理事長

断熱診断普及協会 手塚純一 理事長

 赤外線サーモグラフィやセンサーを使い、住宅の断熱性を診断するシステムが本格普及の段階に入る。2013年、東京大学との共同研究で生まれた「JJJ断熱診断システム」だ。このシステムを活用することで、数字に基づいた正確な診断ができ、効果的な断熱リフォームを提案できるという。システム普及を目指す一般社団法人断熱診断普及協会の理事長であり、システム開発を手掛けたJ建築システム社長の手塚純一氏に聞いた。

壁・天井・床を測定

――まず「JJJ断熱診断システム」の概要を教えてください。

 赤外線カメラや専用ソフトを使って、住まい全体の断熱性能を評価するものです。具体的には、壁、天井、床などにセンサーを仕掛け、部位ごとの温度を各1~2時間かけて測定。それをトータル計算してUA値をその場で算出し、建物全体の断熱性能を評価します。

 また、一般ユーザーに分かりやすく診断結果を伝えるため、報告書用のプログラムを整備。断熱性能を灯油や電気エネルギーに換算して表示する「燃費比較」のほか、断熱性能の違いによって改修費用がいくらかかるかを、パターンごとに金額で示しています。

――赤外線カメラで簡単に断熱診断する方法はすでにありますよね。それとはどう違うのでしょうか。

 比較的安価なカメラで測定し、温度分布を色で「見える化」している商品は確かにあります。しかし、住宅性能の評価を考えたとき、重要になるのは「見える化」ではありません。正確なデータがとれるかどうかが何よりも重要です。

 例えば、設計通りに施工したにもかかわらず、入居直後「なんとなく寒い」といった事態が起こったとき、どこに問題があるのか精密に数字で割り出し、明確に示す必要があります。それができて初めて、適切な断熱改修ができます。

わずか1~2時間で測定可能わずか1~2時間で測定可能

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