【ハウズ・ジャパン×Tunnel 対談】 写真だけじゃない、交流できる価値
1月3日号「業界を改革(リフォーム)する若手経営者」で掲載した、「Houzz(ハウズ)」を運営するハウズ・ジャパンの加藤愛子社長と、「RoomClip(ルームクリップ)」を運営するTunnelの高重正彦社長の対談第2弾。住まい分野におけるウェブでのコミュニケーションの価値、グローバル展開への思いを語ってもらった。
気軽に相談できる
高重 ルームクリップもハウズもおしゃべりする場、ユーザー同士がコミュニケーションを取る場があります。僕たちはこういうものがすごく重要だと思っているんですけど、加藤さんはどうですか。
加藤 私も住まいの画像がたくさん見えるというだけでなく、こういう場があることがハウズでも重要なことだと思っています。
建築家の先生方に、近所のおじさんおばさんにちょっとアドバイスもらうような感覚で相談できるんですよね。必ずハウズのコミュニティーの中に答えを知っている人がいて、助けてくれようという気持ちがすごく強い。だからお互い助け合うことによって業界全体が潤っていくよねと感じています。
高重 確かに気軽に建築の先生に相談するってなかなかできないですよね。
加藤 それに建築家の方に仕事を依頼するといっても、初対面だとなかなか自分の暮らしのところまで話せないじゃないですか。でも最終的には住まいの形がうまく伝わっていないと、どういうニーズがあるのかプロにも分からない。
例えばお料理するのが好きな場合でも、「料理をしながら家族みんなで話すのがウチにとって大事なんです」っていうところまでしっかりと伝えないと、キッチンやリビングの関係性ってイメージしづらいと思うんですよね。
そのために自分のプライベートの話をするところまでたどり着いていなかったところを、その壁を破ってあげて、しっかりとコミュニケーションを取れるようにしてあげるっていうのがハウズではできていると思います。
高重 そういう意味では、ウチのユーザーさんも、本質的にみんな他の人の役に立っていきたいっていう気持ちがあるっていうのは一緒なのかな。
僕もこの前、お風呂の収納をどうしようかなと考えていて、そこですごく良い収納を使っている人がいたんです。そこでその人に質問すると、すぐ教えてくれたということがあって、すぐ買っちゃいました。多分同じ商品が他のサイトで紹介されていても「もっと安いのがあるかもしれない」と、すぐには決断できなかったと思います。
これってやっぱりユーザーさんの「生さ」なんですよね。「この商品良いですよ」と言ってもらえるとすごく安心感があるというか、これでダメってことないでしょうみたいな。うちの場合、それが機能というよりは文化としてあるっていう側面が強いんですけど、住生活を変える後押しになっていますね。
加藤 ハウズの中で結構盛り上がるディスカッションというのは家族内で意見が割れています、というもの。「妻はこっちのソファが良いと言ってるんだけど、僕はこっちがいいと思うんだけど、皆さんどう思いますか」という感じで、アンケートを取っている方もいますよ。
プロだけじゃなくて、一般の方も含めて盛り上げるんですが、そういった形での情報収集って本当これまでなかったですね。
スマホから手軽に写真も投稿

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