LIFULL 井上高志 社長
不動産サイト「HOME'S」などを運営するLIFULL(ライフル)は今年4月、社名を「NEXT(ネクスト)」から変更し、本格的なグローバル展開に乗り出し始めた。国内では中古住宅流通をさらに推し進める考え。本社も築50年ビルをフルリノベーションしたオフィスに移し、心機一転。井上高志社長に成長戦略を聞いた。
スペインのTrovitが軸
――ネクストとして1997年に設立。その社名を「ライフル」に変えた訳の一つに「海外」があるようですね。
2025年までに100カ国で事業を展開したいという大きな目標があります。今は53カ国。このグローバル展開を考える際にネクストやホームズという言葉だと一般名称になりますので、課題だと考えました。LIFULLというのは、世界中のライフ(LIFE)をフル(FULL)にするという造語です。
そして、もう一つ、2025年までに子会社を100社にしたい。今は子会社が14社、孫会社3社の17社ですが、あと8年でそこにもっていく。このような我々のやろうとしていることを体現したいと思っていましてLIFULLにしました。
――グローバル展開についてですが、2014年にスペインのTrovit社を買収しています。この会社が足掛かりになるのでしょうか。
この会社は住宅や求人情報で世界ナンバーワンです。ヨーロッパ、アジア、一部ロシア、アフリカなどでポータルサイトを展開しています。サイトを見てもらえば分かるのですが、例えば検索窓に地域名を入れると、そこで売りに出されている不動産情報が出てきます。それらの物件は各不動産サイトへのリンクがあり、情報が見られる。
これはホームズのような不動産サイトに比べるとライトなモデルなのですが、その分どんどん横展開が早いモデル。このTrovitモデルを運営しながら横の領域を広げつつ、ユーザー数はどれくらいなのか、問い合わせはいくつあるのか、といったエリアを把握していく。その中で、この国なら競争力を発揮できると思ったところに、現地法人を作って、エンジニアを置いて、ホームズのようなサイトをがっつり作り込むと。ホームズモデルは時間はかかりますが収益がいい。今ドイツやオーストラリア、インドネシアなどにあります。
続々生まれる子会社
――広く面を取っていきながら、重点攻略すべき「点」を探し出して、深掘りしていくと。グローバルともう一つ、100の子会社をつくることもビジョンにありますが、確かに子会社が増えてきています。
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