Proper 六人部生馬 CEO
希薄化しつつある地域のコミュニティーをSNSで活性化させたい。こう話すのはProper(東京都目黒区)の六人部(むとべ)生馬CEO。同社では同じ地域に住む住民同士がネット上で交流できるSNS「マチマチ」を運営している。フェイスブックのご近所版とも言えるこのサービス、同CEOに狙いを聞いた。
地元情報ばかり
――近所に住む人同士が交流できるSNSということですが、具体的にはどんなサービスなのでしょうか。
まずこのマチマチでは実名での登録が必要で、最初に自分が情報を得たいエリアを選ぶ必要があります。基本的には今住んでいる地域。この地域は1km~5km程度の範囲で決められています。ですから登録すれば、地元の人たちが地元の情報ばかりを発信しますので、自分にとってかなりみじかな情報が画面に流れてきます。今3000地域で展開してます。
マチマチを始めてから1年経ちますが、登録から継続利用している方の割合は50%となっており、他のサービスに比べて非常に高い利用率だといえます。やはり自分の地元の情報ばかりなので関心が高いわけです。
――SNSでは実際にどんな話題についてやり取りがされているのでしょうか。
20代後半から40代前半の子育て世代の女性の利用が比較的多いのですが、例えば「今パートの仕事を探しています。地元で働けるような場所はありませんでしょうか」といったことを発信されていたりします。それ以外にも「産後の骨盤矯正をしたいのですが、お勧めのクリニックはありますか?」といったことだったり。それ以外には、地元のあのお店がおいしいとか、あのスーパーが安いとか、実はスーパーよりあの八百屋がオススメとか、そういう地域情報。
こういう情報はネット検索しても見つからなかったりします。あとは、おいしいお酒が飲めるところはどこ、なんていう話題もあります。ぐるなびには載らないような地元すぎる店の情報なんかが分かったりしますよ。
子育てに関して交流をしている様子
困ってる人を助けたい
――ご近所に知り合いがいたら聞きたくなるようなことですね。これをネット上で会話すると。
そうなんです。マチマチは「近所」という軸のSNS。近所で行われるイベント情報も発信できるので、SNS上で参加を呼びかけたりもできます。町内に掲示板がありますが、あの情報がスマホに流れてくるようなイメージですね。投稿している人で気になったら、その人のプロフィールも読めますし、メッセージを送れます。
――なぜこのようなSNSを作ったのでしょうか。

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