渡辺パイプ 渡辺圭祐 水と住まいの事業部 常務取締役事業部長
あらゆる商材をワンストップで
終戦間もない1953年、水道工事のパイプ、付属品の販売事業から始まった渡辺パイプ(東京都中央区)。徐々に取り扱う製品の幅を増やしていき、現在は住宅設備、建材等まで扱う総合商社として、グループ売上高は2666億円と業界トップクラスの規模を誇る。成長のけん引役となっている、「住設」事業の実態、戦略について渡辺圭祐・水と住まいの事業部・常務取締役事業部長に話を聞いた。
2003年から住設本格化
――社会インフラをつくる総合商社として様々な製品を扱っていますが、なかでも「住設」の分野が好調のようですね。
社名からも分かるとおり弊社はもともと管材に強みを持っており、そこから派生して現在は大きく分けて「水工」「住設」「電工」「設備」「土木」の5部門があります。おっしゃるとおり住設部門の伸びが最も良く、毎年110%で伸長しています。
――いつ頃から住宅設備機器の事業に力を入れ始めたのでしょうか。
2003年頃から首都圏を中心に住設のサービスセンター(営業所)を開設していきました。住宅設備機器はトイレや風呂、キッチンなど水まわりの知識が必要になるものに対し、スムーズに入っていけたのも大きかったと思います。具体的な数字としては2005年が70億円、2010年が172億円。2015年で443億円。現在は年商2666億円のうち、520億円が住設分野、特にリフォームを中心とした売り上げです。
――わずか十数年で住設部門が急成長できた理由は、どこにあるとお考えですか。
住設だけに限ったことではありませんが、弊社の強みは「ワンストップ」「ダイレクト」「ネットワーク」の3つにあります。「ワンストップ」は、3000社を超えるメーカー様とのつながりがあるので、どんな商材であれ全て弊社で提供することが可能です。建設系のあらゆる業態のものを扱っているのは、おそらく私どもだけではないでしょうか。次に「ダイレクト」ですが、あらゆる業態のメーカー様と直につながっているので対応力に優れ、価格面でも大きなメリットが出せます。最後に「ネットワーク」。これは全国に462カ所のサービスセンター(住設は129カ所)があるので、エリアをまたいだ配送だとしても迅速に届けることができるのです。
――元々管材を取り扱っていた強みから、かなり小回りが利くイメージです。

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