リフォーム経営者座談会《前編》アルファテック×イズ×山口建設、地域ナンバーワン企業になる秘訣とは
リフォーム経営者座談会《前編》
地域ナンバーワンといわれる企業は、近隣他社と差別化を図って、どのように勝ち抜いているのか。地域も経営手法も異なる3社の経営者が、集客やサービス提案などのそれぞれのシーンについて、独自の強みや戦略を語った。
アルファテック(栃木県小山市) 望月 俊彦 社長
45歳。東京の同業他社勤務を経験し、1994年に父親が設立した同社に2010年に入社。2015年より社長に就任。
社員数14人、平均年齢45歳。今期年商4億3千万円。
イズ(大阪府堺市) 名越 生雄 社長
45歳。住宅メーカーの責任者を経て2007年に同社を創業。
社員数32人、平均年齢29歳。今期年商8億6千万円、1件単価は約150万円。
堺市のほか、大阪市に2拠点ある。
山口建設(東京都練馬区) 山口 博康 専務取締役
36歳。通信系企業を経て、1990年に父親が設立した同社に入社。
社員数14人。今期年商5億円、1件単価は約240万円。
エクステリアが一次取得者層との接点に
――地域一番店となった"強み"は何でしょう
望月 うちはもちろんリフォームもやっていますが、エクステリアもできるところが他社さんとの大きな違いだと思います。リフォーム相談で「外構も変えたいんだけど...」と言われても、ワンストップでご提案ができますし、先にエクステリアの依頼があって、つながりを深めていって「リフォームもお願いします」ということもあります。今、割合では、エクステリアとリフォームで7対3くらいですね。
名越 うちもやっていますが"エクステリア発信"というのは、まずないですね。来ても、ウッドデッキなどの"商品提案"になりがちです。
望月 商品も出していましたけど、ホームセンターなどと競合し、最後は価格競争になっちゃうので、やめました(笑)。今は、初めにしっかりお客様のニーズを聞き出し、次のアポではCADのデザイン画を出して説明できるような、提案型の外構をやっています。
山口 CADは自社の社員が作るのですか?知識や経験がいるでしょう?
望月 もちろん、新人は1年間くらい先輩に付けて勉強させますし、150万円以上の大型案件は、私も入ってプラン検討会を行います。うちは今、外構だけで1カ月に70件近くデザインを描いています。でもそれで、外構の1件当たり単価が40万円から90万円くらいまで上がりました。さらに外構にお金をかける若い人たちは、リフォームでもアッパーなものを求めるので、相乗効果で全体で1.5倍くらい上がりました。
名越 エクステリアの客層は、団塊世代というイメージですが、もっと若いのですか。
望月 団塊ジュニア、30歳代の"一次取得者層"が多いんですよ。頑張ってお金貯めて建売住宅を買ったけれど、外構は必要最低限だったりする。1、2年経って、ちょっとゆとりが出来たら、自分たちのライフスタイルに合った"ちょい足しエクステリア"でもしようと、話が来るんです。
山口 その世代だとWEBで、相見積もりで比較しますよね。高い価格でも取れるんですか。
望月 しっかり希望を聞いた上でのご提案なので、お客様はどちらが良いか、分かるんです。どこと見積もっても最後はうちに来ますよ。予算オーバーでも正直に「ちょっと足りないんですが...」と相談されますので、そこからが交渉ですよね。
客の満足度を上げるしくみ作り
山口 うちは、今、"顧客満足"を高めるようにしています。マッチングサイトを使っているので、お客様のアンケート評価が返ってくるのですね。以前は、各々目の前の結果を淡々と良くしようって思うだけ、いわゆる"個人営業"だったんですが、私が入って1~2年目の頃から、変えていきました。
望月 個人営業から会社営業に変えてきたんですね。
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