大建工業 デザイン部トレンドチームリーダー 松永研二 氏
大建工業(大阪府大阪市)が8月21日にラインアップに追加し発売した「hapiaソリッド調」が好評だ。追加されたのは、塗り壁調のスタッコホワイト、コンクリート調のコンクリートグレー、鉄板の錆びた風合いを持つアイアンブラックの非木目調の3柄。開発を行った松永研二氏を取材した。
和・洋空間に提案可能な使いやすさ
――大建工業といえば、木のイメージが強く、今回ラインアップされた非木目調の3柄は意外な商品という気がします。
このところ、床やドアにはビンテージ感のあるラスティックなデザインの人気が非常に高まっていました。私のいるデザイン部では海外の展示会などにも足を運び、次のトレンドを調査しています。その結果、木のテイストとコンクリートや鉄といった無機物のテイストの組み合わせが次に来るだろうと。
硬質な風合いと木目を合わせた「hapiaソリッド調」コンクリートグレーを用いた空間例
――確かに鉄と木、コンクリートと木といった異素材の組み合わせはすでに人気です。商品開発ではどのような点に気を配ったのでしょうか。
一番気を使ったのは、使いやすさとデザインのバランスです。デザインにこだわり過ぎると尖った商品になり、弊
社の多くのお客様に使いにくい商材になってしまいます。錆びた鉄の風合いや、コンクリートの質感などにこだわりながらも、弊社の既存の床の木目色と合わせながら、使いやすいバランスを取るのに苦労しました。
――とはいえ、無機物のテイストの建具が入るとガラッと空間のイメージは変わりますね。
そうですね。やはり建具は面積もある程度ありますから、鉄の風合いなどが入ると空間が大きく変わります。差別化提案にも向いた商品だと思います。ただ、和室や洋空間のどちらにも使える汎用性の高さはあり、提案しやすい商材だと思います。
新柄「アイアンブラック」

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