コスモス・ベリーズ 牧野 達(まきの・とおる) 社長
ヤマダ電機グループで「暮らしまるごと」サービスを提供
月1万円の費用で量販店なみの価格で家電を卸すボランタリーチェーン、コスモス・ベリーズ(愛知県名古屋市)。同社はコロナ禍真っ只中に、業界水準を大幅に上回る家電販売実績を実現した。強みは、全国の多様な業種の地域密着型加盟店と、ヤマダ電機のバイイングパワー(仕入れ力)が融合したスケールメリット。ニューノーマル時代に、生活家電と住宅、リフォーム、インテリアなど『暮らしまるごと』提案を強化する。
量販店並みの価格と供給力の地域店
――3月4月は、家電市場の売り上げが前年同月比15%減と厳しい中、御社はそれぞれ15%増、28%増と好調でした。
家電業界でも駅前立地の都市型店舗はインバウンド需要が一瞬で消えた上に、外出規制で軒並み売り上げが減少しました。しかし当社の加盟店は、ローカルな地域密着店舗がほとんどです。顧客の多くを占める高齢者はコロナが怖く外に出られなかったものの、加盟業種の1つであるまちの電気店は地域の顔です。その安心感でコロナ禍でも「こんな商品が欲しい」「エアコンが壊れた」など注文の電話が増加しました。
――家電では、調理家電やテレビ、またテレワークでパソコンや周辺機器が急増しました。
当社はヤマダ電気のネットワークを活用できるため、大手メーカーの商品を量販店に近い価格で供給できます。例えば、電子レンジは前年比222%増と急伸したのですが、ヤマダの店舗にある在庫を集めて加盟店さんにお届けし、商品があれば売り上げが伸びる状態になりました。またあの時期、多くの業態が新聞の折込チラシを止めました。そんな中「うちはこういうことができます」と手作りのチラシをポスティングしたり、地域活動を続けた店舗の業績は伸びました。
今年3-6月期の業種別売上増減割合とマーケット全体推移(市場)
リフォームに家電をプラスα
――直近の加盟店は3826会員で店舗数は11444店。その中で工務店・リフォーム会社258会員など、業種は78にも上ります。

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