【リアルターソリューションズ社長インタビュー】営業の本質は オンラインでも変わらない
リアルターソリューションズ 内山義之 社長
隠れた本音に気づくことが差別化のカギ
オンライン営業が急速に広まり、新たな営業活動の在り方に頭を悩ませるリフォーム会社は少なくない。不動産・建築・リフォーム業界のコンサルティングサービスを展開するリアルターソリューションズ(滋賀県草津市)の内山義之社長は、「顧客第一主義を営業に落とし込めれば、オンラインでもリアルでも成果は上がる」と話す。
顧客満足度を左右する「クレーム未満」の不満
――住宅業界でも、営業活動のオンライン化が進んでいます。これからの営業に必要なスキルは何ですか。
オンラインでもオフラインでも、「お客様の問題解決」という営業の本質は変わりません。ただ、オンラインの方がごまかしがきかないので、勢い任せの営業は今後通用しなくなるでしょうね。そこで必要になるのが、面談の中で、お客様の悩みや不安、ニーズをしっかりと引き出す力。そして、実際に工事が終わった後に「この会社にお願いしてよかった」と思ってもらえれば、自然発生的にリピートや紹介が増えるはずです。地域密着型の中小リフォーム会社は、生涯顧客をいかに増やすかが最重要課題。受注の4割をリピート・紹介客にできるかどうかが一つのボーダーラインになると思います。
――ヒアリングの重要性がより問われる時代になる。
そうですね。必要なのは、徹底したユーザー目線です。リフォーム業界は、そもそもコロナ以前からユーザー目線が圧倒的に足りていないので、「クレーム未満の不満」が多いはず。だからこそ、お客様の不安や疑問を先回りして解決できるようになれば、他社と差別化ができます。
――「クレーム未満の不満」とは、具体的にどういったことですか。
たとえば、工事の着工時間、帰る時間を明確に伝えているリフォーム会社はどれくらいあるでしょうか。「午前中に行きます!」などという伝え方は、業界からすれば普通でも、お客様からすればルーズに映ります。近隣挨拶の代行にしても、どこまで回るのか知りたい人が多いはずですし、工事車両の台数や駐車料金などを気にする人も少なくありません。
――確かに、「言うほどではない」不満は山ほどありそうです。

最新記事
この記事を読んでいる方は、こんな記事を読んでいます。
- 1653号(2025/06/16発行)12面
- 1651号(2025/06/02発行)12面
- 1649号(2025/05/19発行)7面
- 1647号(2025/05/05発行)15面
- 1643号(2025/04/07発行)16面