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GOEN、中立的に住宅選びをアドバイス

GOEN、中立的に住宅選びをアドバイス

GOEN
三浦康司 代表
1459号(2021/06/07発行)20面
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GOEN 三浦康司 代表GOEN 三浦康司 代表

2022年度100店へ、住宅会社向けFC開始

GOEN(大分県大分市)は、住宅購入希望者に中立な立場で購入先をアドバイスするサービス「おうちの買い方相談室」の住宅会社向けFCパッケージを4月から開始。保険事業者中心から、住宅会社向けに加盟の門戸を広げる。三浦康司代表に、住宅会社の加盟メリットや今後の展開について聞いた。

リフォーム会社に適したモデル

――「おうちの買い方相談室」のサービス内容について改めてお聞かせください。

住宅購入希望者に、ライフプラン設計を含めて住宅購入先をアドバイスするサービスです。いわゆる「ほけんの窓口」の住宅版というイメージですね。お客様は完全無料で、加盟店は紹介した住宅会社から紹介料をいただく仕組みです。加盟された方には、日本住宅購入診断士協会で住宅のFPスキルを学んでいただき、「住宅購入診断士」「住宅資金計画士」のどちらかの資格を取得してもらうので、資金計画のアドバイスもしっかりとできるようになります。

――新築住宅事業を始めるよりもハードルが低そうです。初期費用などの加盟コストはどれくらいでしょう。

加盟金としての初期費用が320万円で、店舗改装費や供託金等を含めると、トータルの初期費用が500万~600万円くらいです。ランニングコストとしては、月額10万円のロイヤリティと光熱費、人件費、家賃等が必要になります。もっとも集客を期待できるのはショッピングモール等での出店で、2~3年目には年間40棟は紹介できるようになるはず。そうなれば年間約2500万円の売上、500万円ほどの純利益が見込めます。

――成果報酬型のモデルなので、初年度は資金繰りがやや大変そうですね。

そうですね。報酬が支払われるのは着工時というケースが多いので、スタートから9カ月くらいは我慢の期間になると思います。店舗の維持も考えると、初期費用は約2000万円見ていただけると安心かな、と。とはいえ、モールなら月に50人ほどが来店しますし、お客様は週末に集中するので、平日は営業等の他業務と兼任できます。住宅会社なら、通常は1組10万円以上かかる新築購入希望者の集客コストが約1万円にまで抑えられるのも大きなメリットです。

――公平な立場からお客様に適した住宅会社をアドバイスするのがサービスのキモかと思うのですが、住宅会社が窓口になると、自社をアピールしてしまうことにはなりませんか。

そうした考えで加盟を考える方も正直いると思いますが、本当にいいサービスを提供できなければ長くは支持されないでしょう。ただ、お客様に誤解されないためにも、相談室業務は別会社で行うことを推奨しています。

――公平、という観点でいけば、リフォーム会社はモデルとして適していそうですね。新築事業者との利害関係がありませんから。

おっしゃる通りです。一度ご縁ができたお客様は、その後も何かあれば相談に来てくれますから囲い込みにつながります。リフォームの受注を直接取ることもできるし、紹介した住宅会社がリフォームを得意としていなければフィードバックもあり得る。こうしたシナジー効果も大きなメリットの一つです。

GOEN 住宅購入希望者に、ライフプラン設計を含めて住宅購入先をアドバイスする住宅購入希望者に、ライフプラン設計を含めて住宅購入先をアドバイスする

150店舗の加盟を目指す

――このサービスを立ち上げられた理由をお聞かせください。

住宅系FP業務を長らく経験して感じたのが、新築住宅購入後にお客様が幸せになれない一番の理由は資金計画の甘さにある、ということでした。僕はよく「借り入れられる金額と支払える金額は違う」と言うのですが、たとえば銀行が5000万円貸してくれたからといって、必ずしも5000万円の家を建てられるわけではない。土地代や教育費、将来のリフォーム費用等の諸経費を資金計画に組み込まないと、いずれ住宅ローンの支払いが苦しくなってくるわけです。だけど、お客様は当然そんなことを知らないし、住宅会社も教えない。これをサポートしようと2014年にサービスを立ち上げました。

――一生に一度と言われる買い物で後悔してほしくなかったわけですね。サービスは順調に受け入れられましたか?

こうしたサービスの概念が認知されるのに時間はかかりました。しかし、我々が実際に集客をして、住宅会社にお客様を紹介することで、住宅会社サイドも集客コスト削減効果を実感してくれて、徐々に認知が広がっていきました。現在加盟店数は48店舗ですが、2021年度に70店舗、2022年度に100店舗、2025年に150店舗が目標です。今後は、土地も併せて紹介できるモデルを構築するなど、より幅広い展開を目指していきます。

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