有料会員登録で全ての記事がお読みいただけます

RTプロジェクト、現場調査アプリ「GE...

RTプロジェクト、現場調査アプリ「GENCHO」本格始動

RTプロジェクト
城山朝春 社長
1489号(2022/01/17発行)12面
このエントリーをはてなブックマークに追加

RTプロジェクト 城山朝春 社長

RTプロジェクト 城山朝春 社長

小規模事業者向けの現場情報共有アプリ「GENCHO」を今年1月にリリースしたRTプロジェクト(愛知県名古屋市)。ベータ版はすでに1800ダウンロードを超え、「使い勝手がいい」とユーザーからの評判も上々だ。数ある施工管理アプリの中で、GENCHOが持つ強みとは?―― 今後の展開も含め、城山朝春社長に話を聞いた。

【聞き手/報道部長 福田善紀】

コメントは画像に紐づけ

――現場調査に特化したアプリなのですね。

はい。現場調査で得た画像や寸法といった情報を関係者にわかりやすく共有するアプリです。使い方は簡単で、まず案件名、住所、関係者、工事内容といった基本情報を入力し、工事の対象箇所を撮影します。その撮影画像内に採寸の実測値やコメントを残せるようになっているので、登録された関係者が直感的に現場の状況を把握できます。画像をレイアウトしてPDFの報告書もつくれるので、これを共有に使っている方も多いですね。

――これまで現調シートなどに手書きで記入していた内容を、デジタルで共有・管理するイメージですか?

おっしゃる通りです。画像に紐づけてコメントを残せるので、施工方法についての質問や、何をどこまでやったのかといった報告・やりとりが、ぐっとわかりやすくなっています。工程管理が少ない小規模工事ではかなり使えると思いますよ。

――準備としては、たとえばクロスや設備業者といった関係者にもアプリをダウンロードしておいてもらう?

そうですね。ただ、基本的に情報を受け取る側の人は無料でお使いいただけます。要は元請けサイドに月額料金を支払っていただくのですが、動画など拡張したい機能がまだあるので、価格は現在調整中です。ですからしばらくは、キャンペーン価格ということで無料です。個人事業主の方にも使いやすいように、月額1000円くらいのラインに収めたいですね。

――もう少しスケール感のある企業でも、導入したいという声が出てきそうです。

大きな会社さんの場合は、たとえばWindows対応や報告書のフォーマットを変えたいなどカスタマイズを希望される方が多いので、別プランをご用意しています。カスタマイズの内容や保守費用も含めて、個別でご相談していただければと思います。

RTプロジェクト 現場調査を効率化現場調査を効率化

「これなら使いこなせる」の声

――なぜ現場調査アプリに着目されたのでしょう?

現調は見積もり作成に直結する重要な作業ですが、一方で、情報のやり取りにおいてコミュニケーションエラーが発生しやすい業務でもあります。原因は、情報共有の方法が適切でないから。画像等の情報共有にメールやLINEを使っている人が多いですが、それでは欲しい情報がわかりづらいし、確認にも時間がかかる。それで結局、確認のためにまた連絡をするなど無駄なやりとりが増えるのです。本当に欲しい情報だけをわかりやすく共有できるアプリがあれば、そうした問題を解決できると考えました。

――とはいえ、現場情報を扱うアプリには競合も多いですよね。

導入したものの使いこなせていない方も少なくないはずです。そこでこだわったのが、デジタルが苦手な方でも使いやすいようシンプルな機能に絞ること。そのうえで、視覚的情報を直感的に共有できる仕様にしているので、誰もが「実際に使える」アプリになっています。おかげさまでベータ版のユーザーさんからは、「この機能が欲しかった」「これなら使いこなせる」といったお声をいただいています。

――ベータ版でのダウンロード数も、すでに1800件を超えたとか。

広告をそんなに打っていなかったのですが、「現場調査」「建築」などのキーワード検索から見つけて、ダウンロードしてくれる方が多くいました。今回リリースした正規版では、1年以内に5万ユーザーを目指します。

――今後の展開は?

実はGENCHOアプリは、当社が中長期的な展開を考えている業務効率化システム「Sights'」のひとつの機能。現調から職人の手配、施工、請求までの一連の流れを一括管理する業務基幹システムの導入部分として開発しました。ですからまずはGENCHOに動画や3D、デジタルスキャン機能などを加えてアップグレードし、その後サービス展開を次のフェーズに移していきたいと考えています。小規模事業者さんは、まだまだアナログな管理をされている方が多い。便利で使いやすいプロダクトを構築していき、そうした事業者さんの業務効率化に貢献していければと思います。

毎日ニュース配信中!リーフォーム産業新聞公式LINE

リフォーム産業新聞社の関連サイト

閉じる