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定期メンテナンスでリフォーム受注増へ日...

定期メンテナンスでリフォーム受注増へ 日本戸建管理

日本戸建管理
吉村孝文 代表取締役社長
1063号 (2013/03/05発行) 20面
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日本戸建管理 吉村 孝文代表取締役社長

日本戸建管理 吉村 孝文代表取締役社長

会社概要

本社 * 東京支店 東京都台東区 / 設立 * 昭和61年 / 資本金 * 8000万円

売上高 * 154億円(平成23年5月期) / 社員数 * グループ総数 179名(平成24年5月現在)

グループ会社 * 日本戸建管理、創建不動産販売、創建地所、小林住宅、木の城たいせつ、たいせつ、創建商事


戸建住宅の管理会社が登場

 大阪のビルダー、創建グループの日本戸建管理(大阪府大阪市)は、戸建て住宅オーナーを対象に定期的なメンテナンスやリフォームなどを提供する「家ドック」サービスを開始する。サービスを通じて顧客のかかりつけ医となり、リピート受注を促進するのが狙いだ。現在、戸建てオーナー会員に対して、サービスを提供するリフォーム会社・工務店の全国ネットワークを構築中だ。

「家ドック」を開発

 日本戸建管理が新たに始める「家ドック」システムのメーンとなるサービスとは、年1回の住宅定期点検だ。点検にはタブレット端末を使うことが特徴。点検項目が画面に表示され、担当者は端末を携帯しながら、実際に家を診断、写真撮影もしていく。劣化状況は、ABCとランク付けを行う。従来の診断方法に比べて、重要なポイントを漏れなく、効率的にチェックできる。

 診断結果は劣化箇所の写真と解説が一覧で見られる「定期点検報告書」にまとめられる。また、診断の結果得られた情報を元に、いつどこをリフォームするのが適正かを示した「修繕計画書」も作成され、ユーザーに手渡される。当然ながら、ユーザーからリフォームの希望があれば、設計・施工により暮らしの質を改善する。

 さらに「家ドック」では、長期に家の状態をチェックしていくため、リフォームした部位や図面などの住宅情報の履歴情報を蓄積する。次回リフォームを行う際の基礎情報として活用できる。

 リフォーム会社が戸建てオーナーのかかりつけ医となって、住まいの悩みを抱える地域の住宅の健康状態を管理していくというイメージ。ユーザー会員の料金は月額1000円となる。

 会員になると、日本戸建管理が提携しているALSOK綜合警備保障、ECCジュニア、サカイ引越センター、ビックカメラといった企業の一部サービスや情報提供が受けられるメリットもある。

「家ドックシステム」のイメージ図

「家の相談相手がいない」

このようなサービスを始める理由として、吉村孝文社長は「家のメンテナンス方法が分からない、建ててもらった工務店が倒産して相談相手がいないといった方々が全国各地にいる」と話す。

同社は新築戸建て・マンション分譲を手掛ける創建グループ(大阪府大阪市)に属す。グループでは約8000戸のストックを持つ。OBに対して、「生涯メンテナンス」という長期の定期点検とリフォーム対応を行っている。 また、北海道の住宅会社で経営破綻した木の城たいせつの再建を手掛ける。購入者へのフォローなどを継続して行うなど、既存顧客の管理についてノウハウを持っていることが、「家ドック」を展開する下地となっている。

工事店の組織化図る

 日本戸建管理では集まった会員の管理を行うリフォーム会社・工務店を現在募集しており、全国ネットワークを構築していく考えだ。加盟店は各エリアにいる顧客の管理を担当。点検をベースとした新規リフォーム受注のチャンスが広がる点がメリットと言えるだろう。事業者は現在、約70社が加盟、または検討している。加盟料金は100万円。手数料などのロイヤリティはなく、月額のシステム料が2、3万円かかる。

「一般消費者の会員を3年以内に30万人集めたい。お客様に対応する業者は全国1000社が目標」(吉村社長)

 賃貸住宅には定期メンテナンスと修理を行う賃貸管理会社が存在するが、今回のサービスは戸建版。普及が進めば、定期的に家をメンテナンスして、長く住み続けるというユーザーが増えていくだろう。

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