千葉県に4つのリフォームショップを展開するグリーンランド(千葉県千葉市)は新規客獲得をメーンとしてきた戦略を一転、2年ほど前からリピート・紹介を受注の柱とする第2のステップに入った。最終的には「一見さんお断りを目指したい」と話す川村秀之社長に、今の取り組みと目指す方向性を聞いた。
今期13億円計画
―――2011年度はリフォームと新築、ガーデンを合わせ12億3000万円の売り上げでしたが、今期(9月決算)の予定数字はどのくらいになりそうですか。
今のペースでいくと昨年よりは6000万円ほど多くなりそうです。
―――そうなりますと大体13億円ほどということですね。
そうですね。リフォーム単体でいいますと10億円強ぐらいです。
―――近年はリピート・紹介受注を強化されていますが、リピートの売り上げはどのくらいですか。
リピートは前年度で5億5000万円の契約でした。2002年の全体売り上げ14億3000万円のうち、リピートが1億7000万円でしたから、3倍以上です。それにより広告宣伝費はかなり減りました。リピートは宣伝者が新規客獲得の7分の1ほどなので、収益体質になっているということです。体脂肪率が下がってきたイメージですね。
―――そうなりますと、売り上げに占める宣伝広告費の割合が大分低くなっているわけですね。
今は2.8%です。ただ、広告宣伝費と販売促進費を分けていまして、広告宣伝費は相手が特定できないもの、販売促進費は相手が特定できるもの、OB客へのDMなどは販売促進費に入ります。この2つを足すと4.6%ですが、この中には新築分も入っていまして、リフォームだけですと、より低くなります。
―――最大かけていた時期では、どのくらいでしたか。
8%ほどでした。金額にすると1億円ぐらいかけていました(笑)。
―――8%とは随分多かったですね。
創業から7年は新規、新規で取り組んできました。その後はつぶれそうになり、地獄の7年間でした。企業7年周期といいますが、2010年からはリピート・紹介をメーンにしています。今後は思っているよりも少ない紹介を、伸ばして行きたい。あとは現場管理に力を入れ、品質をあげていきます。
―――リピートを強化していく中で、OBの方に定期的にどんなアプローチを行っているのでしょうか。
ニュースレターの送付や感謝祭の開催です。先日、2日間にわたり成田で行ったお客様感謝祭ではカキ氷やスイカなど夏らしい食べ物などの用意や催しで300名ぐらい来場しました。
―――300人とは随分多く来場しましたね。それだけ多く来られる理由は何でしょうか。
全く営業をしないことでしょう。するなといっている。そこが通常の他社がやっているイベントと違うところかもしれません。
紹介体質者への変貌
―――今後強化される紹介数を増加させるための戦略は。
人には紹介されやすい人と紹介されにくい人がいますが、紹介されやすい人というのは、親分肌で人の面倒見が良くて、おせっかいで、いいものがあったらみんなに紹介する、そんな性格の持ち主です。女性はご飯を食べるときに皆で分け合う方が多いですが、男性は自分が頼んだものは自分だけで食べますよね。自分のものだけ食べる人は紹介体質者ではありません。つまり、少しずつ紹介体質者に変えていくわけです。
―――具体的にはどのようなことをするのでしょうか。
10数年前から、店舗ごとに反響数、成約数、契約粗利、平均粗利、反響コストなどのデータをすべてとってあるので、紹介が多い店舗、少ない店舗などがすべてわかります。そうしますと自分の店舗がなぜ低いかなどの意識がでてきます。それが重要でして、店長会議で意識付けをすると数字が上がっていきます。

所在地 * 千葉県千葉市 / 創業 * 1996年3月6日 / 資本金 * 2000万円
代表 * 川村秀之 氏 / リフォーム店舗数 * 4カ所 / 事業内容 * リフォーム、新築、ガーデン

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