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塗魂ペインターズ結成3年で100社達成

塗魂ペインターズ 結成3年で100社達成

塗魂ペインターズ
池田大平 (塗魂ペインターズ事務局長/麻布・代表取締役社長)
1102号 (2013/12/24発行) 16面
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池田大平氏 (塗魂ペインターズ事務局長/ 麻布・代表取締役社長)

塗魂ペインターズ
池田大平氏(塗魂ペインターズ事務局長/麻布・代表取締役社長)

全国20カ所で塗装ボランティア実施

全国の塗装会社が集まり、公共施設を中心に塗装の無料ボランティアを行う塗魂(とうこん)ペインターズの会員数が、11月中旬にめでたく100社を超えた。もともと100社限定で会員募集をしてきたため、これ以降の勧誘は行わずに退会会員との入れ替え制となる。今までの歩みと今後の取り組みについて塗魂ペインターズ事務局長を務める麻布(愛知県春日井市)の池田大平社長に話を聞いた。

来年10月10日が本当のスタート

 ―――まずは、100社達成おめでとうございます!率直にいまのお気持ちを
 塗魂ペインターズという箱を作って約3年、生粋の地域塗装店が全国から100社集まり、とうとうここまで来ることができました! しかし、実はこれからがスタートなのです。本当のスタートの日はすでに決まっていて、来年の10月10日。この日に都内ホテルに100名が集結し、大々的なお披露目会を行う予定です。それまでは組織の底上げを図っていきます。

 ―――今まで全国20カ所で塗装のボランティアを行ってきましたが、印象に残っている現場はありますか?
 初めに言わせてもらえれば、ボランティア先は私たちが決めるわけでもないし、公共施設に限定してもいません。しかし、振り返ってみると手掛けた案件のほとんどが公共の建物です。私どものようにまだ小さく、知名度の低い団体にこれだけ公共施設から多く要望が集まるということは、国や県、市がもっと施設に対して維持費を出すべきなのです。

 今までの現場はすべて印象深いのですが、私たちの名がグッと世間に広まったきっかけとなったのが、宮城県女川町の仮設店舗に断熱塗装を行った、昨年秋の第8弾ボランティアです。

 この時に、女川町と交流のある東京都板橋区の松島みちまさ区議が視察にいらっしゃって、お話しする機会を得ました。すると、ここからが偶然なのですが、その前の第7弾ボランティアが名古屋市立第三幼稚園で、作業の途中で河村たかし名古屋市長がサプライズ訪問してくださったのですね。

 その時のエピソードを松島さんにしたら、何と松島さんと河村さんは旧知の仲。「じゃあ塗魂のことを河村さんはよく知ってるの?」とお聞きになるから、「この前、現場に来てくださったのだからご存知だと思います」と答えました。 

 その後、松島さんが河村さんに呼び掛け、塗魂ペインターズ応援団を名乗ってくださいました。

経営指南や共同購入も開始

 ―――100社達成までの3年、とくに後半は駆け込み的に会員が増えたのでは?
 いま話したような経緯で会の知名度が上がったこと、それから多くの新規会員がすでに塗魂メンバーである仲間から「お前も早いとこ入れよ」とずいぶん促されたようですね。

 会員になるには、仕事よりもボランティアを優先するくらいの気概が必要だし、会の活動に3割以上参加しないと除名になります。なので、私も1人ひとりと面接させてもらっています。メンバーは全員が兄弟のような気持ちで、今まで除名になったのはたったの1名だけです。

 ―――純粋なボランティア団体であって、商売っ気は一切なしですか?
 まずは、ボランティアで1円たりとも金品は受け取れません。実際にあった話ですが、学校の塗装ボランティアが終わったときに、「今度はPTAがお金払うからこっちもやって」というご依頼があったのですが、それはNGです。

 それから、会を通じて仕事をとるとか、業務を共有して売り上げを伸ばすとか、そういう活動も一切行っていません。

 ただ一方で、メンバーの1社1社が売り上げを伸ばす必要があります。どういうことかというと、CSR(企業の社会的責任)をやるからには、やるなりの実力があり、地域の優良企業でなければならない。

 そのための経営コンサルティングのような取り組みを会全体で行っています。例えば、ユーストリーム(動画共有サービス)で月1回、勉強会を行ったり、フェイスブックに非公開のグループをつくり、相談室を開設しています。

 また、共同購入も今後力を入れたいことの1つです。私たちの活動に賛同し、無償提供してくださる塗料メーカーさんが複数いらっしゃいます。例えば日新産業さんもその1社で、会員に断熱塗料「ガイナ」の共同購入を呼び掛けたところ、一気に60社・2000缶の発注になりました。これは、協賛企業側の大きなメリットにもなります。

 ―――今後のボランティアの予定は?
 依頼がかなり来ていて、来年初頭までに4件やることが決まっています。これからも、私たちの心が動けば、どこにでも行きますよ。

20回目のボランティアとなった高知県高知市の芸術学園幼稚園の前で記念撮影をする塗魂ペインターズの親方メンバーたち。ボランティア前日までに、高知県の沢田塗装店が延べ約16人工をつかい下地処理をしてくれていたという
20回目のボランティアとなった高知県高知市の芸術学園幼稚園の前で記念撮影をする塗魂ペインターズの親方メンバーたち。ボランティア前日までに、高知県の沢田塗装店が延べ約16人工をつかい下地処理をしてくれていたという
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