「リフォーム×新築×不動産」ショップを...

グリーンイノベーションズホールディングス　都築博志社長

外装塗装専門店、便利屋など事業多角化を推進

オール電化と太陽光事業の販売施工を主体に前期75億円の売上高を計上したグリーンイノベーションズホールディングス（東京都品川区）が本格的にリフォーム事業を開始する。昨年11月に外装塗装工事事業の立ち上げをはじめ、便利屋事業もスタート。加えて、今年の春にはリフォームと新築、不動産を総合的に扱う新しいショップのオープンも予定している。都築博志社長に事業拡大に向けた戦略を聞いた。

外壁塗装の専門サイトを昨年オープン

全方位的に住宅事業を

　―――東日本大震災後、オール電化事業は厳しい状況にある上、太陽光も補助金の打ち切りなど市場環境がいいとはいえません。そうした中、今後の方向性をどのように考えていますか。
　やはりリフォーム全般への展開です。昨年始めた外装塗装をはじめとして、住宅関係で全方位的に事業を展開していきたいと思っています。

　―――すると、住宅関連事業を総合的に取り扱う中で、具体的にはどのように販売を進めていくのでしょう。
　店舗展開をしていきます。そこでは、土地の売買から中古住宅の仲介事業も行いますし、付随して新築住宅の販売、それにリフォームも行っていきます。

　―――従来は、オール電化と太陽光で10拠点を展開していましたが、そことは全く違う店舗になるのでしょうか。
　はい。ただ、一度に事業展開してしまうとリスクがありますから、今年の春に神奈川県でトライし、様子を見ながら推進していきます。もう１つは、なんでも屋のような便利屋を千葉にオープンしました。

　―――便利屋は部屋やエアコンなどの掃除をしてくれるようなお店ですか。
　そうです。そこから家のことをなんでもお任せしたいとつながるじゃないですか。リピート率も高いです。すでに、太陽光など色々なニーズが上がってきています。

　―――ちなみに便利屋の名前はなんというのですか。
　便利屋アラジンです。チチンプイプイじゃないですが、担当者がきて魔法のランプで解決するイメージですね（笑）。

　―――ほかにも、新規事業はありますか。
　ホームセンターのカインズホームさんなどに、太陽光の営業協力をしています。カインズホームさんは、昨年度対比で太陽光の販売数は3倍くらいになっていると思いますが、8割方、私どもの営業協力です。私どもは店ではなく外商で売るのですが、店に来店するお客様とは食い合いにならないので太陽光だけではなく、外壁や水まわりなども外商で展開しようかという話をしているところです。

2030年3000億円目標

　―――事業としては多岐にわたってきていますが、どのような考えで広げられているのでしょうか。
　1つはリスクヘッジです。例えば単一事業でひたすら太陽光を売っている会社だと何かあると非常に危ない。補助金の問題で売れなくなるなどリスキーな面があると思います。
　また、会社として2030年に3000億円という、大きな売り上げ目標を掲げていますのでそのための総合的な事業展開です。1つの事業を軌道にのせるまでに膨大な時間がかかりますから、1つ1つを順番にやるのではなく、同時に投資をし、事業の成長に合わせて進めていきます。

　―――住宅事業で3000億円ということでしょうか。
　海外も考えていますが、当面は住環境に絞り込んでの展開です。途中で上場もしますし、その過程でキャッシュを揃えM＆Aも積極的に行っていきたいですね。何も自前だけでやろうとは思っていません。ソフトバンクじゃないですが、孫さんも一代であそこまで広げられましたので。

　―――リフォーム事業は、人材の能力に頼る部分が大きいので、急速に拡大するのは難しい部分があります。その中でM&Aは選択肢の１つですね。小売事業者の勢力拡大などで業界の競争が厳しくなりそうですから、売りたい企業が出てきそうな気がします。
　耐えられない会社も出てくると思いますし、後継者問題も増えていくでしょう。

今期45億円の売り上げ計画

　―――ちなみに御社の今期の売り上げはどのくらいを計画されていますか。
　実は昨年末に売り上げの半分ほどを占めていた卸事業を事業譲渡しまして、その関係で今期は45億円を計画しています。

　―――45億円の事業分野別の内訳はどのようになっていますか。
　産業用の太陽光も取り扱っていまして、それが6億円ほどです。残りの39億円で、オール電化が4割、太陽光も4割、リフォームが2割ぐらいです。

所在地　＊　東京都品川区　／　創業　＊　昭和47年4月
資本金　＊　1000万円　／　グループ会社　＊　プラネットグリーングリーンプランテック