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ジューテックホールディングス販売店、工...

ジューテックホールディングス 販売店、工務店との連携強化し市場シェア拡大

ジューテックホールディングス
足立建一郎社長
1129号 (2014/07/15発行) 10面
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ジューテックホールディングス 足立建一郎社長

ジューテックホールディングス 足立建一郎 社長

10%後は80万戸前後で推移

 住宅設備、建築の流通事業で年商1750億円を売り上げるジューテックホールディングス(東京都港区)。足立建一郎社長は、「今期は創業100周年に向けた10年間の始まりの年。"突破力"をテーマに既存概念を打破し、新たな企業価値の基盤づくりをしていく」と語る。

次の増税の時期が影響

 ―――2013年度決算は大幅な増収増益でしたが、今年度は1700億円と厳しめに予想しておられます。今後の住宅市場の見通しは。
 今年度の新築着工数は8.8%減の90万戸と見込んでいます。この数字はシンクタンクのデータを見て予想を立てたものです。ここ数年の住宅市場の変化は、消費税が8%から10%に引き上げられるタイミングによって相当変わってくると思います。

 ―――次の消費増税の影響を大きく受けると。
 いつ10%に増税されるかは様々な見方があります。当社では来年(2015年)10月の増税を前提にしていますので、そうなると来年の新築着工数はそこそこ行くだろうと。ただ、2016年には80万戸に下がり、その後も80万戸前後で推移すると考えています。

 ―――増税後、新築が横ばいだとすると、新たなマーケット開拓が必要です。その対策は。
 新築対策はもちろん、リフォームについても徹底的に行っていきたい。その1つは、リノベーション業者向けのフォローアップ強化です。10年ほど前から、関東1都3県の中古マンションリノベーション業者への建材、住設機器の販売を展開してきました。それを今後は札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡など地方の中核都市でも展開します。中古再販事業ではなく、あくまでリノベ業者の地方都市進出をフォローアップしていきます。

 ―――スピーディーな現場納品など、流通ならではのサポート体制が求められますね。
 特に物流と施工にはきめ細かいサービスを心掛けています。お客様が要求するレベルは様々ですが、高級マンションの場合はそれなりのノウハウがないとはじかれてしまいます。東京と同じ水準できちっと対応していくことが重要です。そのため首都圏でのノウハウを全国の営業所で共有化して展開していく計画です。

可能性大きい家電量販店

 ―――地場ビルダーやリフォーム業者への提案など、小売セグメントの強化策も打ち出しています。
 リフォームに本格的に取り組んでおられる家電量販店さんや家具店さんに声を掛けていただき、エネルギー商材や住設機器が売れる仕組みづくりを進めています。消費者目線に立つという意味で、家電量販店さんはリフォームのポテンシャルが大きいと思います。

 ―――今後、新築着工数の減少が見込まれる中で、地域の工務店が新築・リフォームの受注を拡大させるための対策は。
 うちの〝本丸〟とも言える主戦場は地場の工務店さんになるわけですが、うちはあくまで卸ですから、工務店さんに直接、販売するわけではない。販売店さんを経由して、工務店さんをどうサポートしていくかが課題です。今やっているのは、住設メーカーのショールームの活用です。OB施主様を中心にお連れして、潜在需要を顕在化させることを継続してやっていかないといけない。

 ―――販売店・工務店などの取引口座数はどれくらいありますか。
 約5000です。これは販売店さんの数で、ここが工務店のお客様をたくさん持っています。

「1-3-5作戦」展開

 ―――その販売店との連携をベースに、工務店との関係強化にも力を入れていますね。
 それは3年ほど前から、「1-3-5作戦」という名称で展開しています。約400人いる営業マンの1人1人が、主力販売店5社とその1社につき3社の主力工務店計15社との関係を強化し、地域別マーケット動向の把握と受注の早期化を図るというものです。基本的にジューテックは、地域密着のお客様と商売する会社という立場。販売店さんや工務店さんは地元企業ですから、地縁や血縁のつながりが強く、私どもはそこまでは入れない。そこにきちんとご相談に行くのは大切です。

 ―――取り扱い商材のうち、今後どの分野を増やしていきますか。
 今はランバーやプレカットの木質建材のほか、住設機器、外装、サッシなどを扱っていますが、住設系の比率は約3割。今後は住設にもっと力を入れたいですね。
 今はまた、トータルな意味での住宅設備の1つとして、太陽光発電も手掛けています。創エネ、蓄エネ分野は今後の市場拡大が見込まれますから、的確に対応できる体制を整えていく方針です。今後は事業領域をさらに広げて、リフォーム会社の本格支援を行っていきたい。

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