有料会員登録で全ての記事がお読みいただけます

ホームプロ、特徴は「匿名利用」「応札シ...

ホームプロ、特徴は「匿名利用」「応札システム」「商談モデル」

ホームプロ
伊藤栄作 社長
1163号 (2015/04/07発行) 14~15面
このエントリーをはてなブックマークに追加

ホームプロ 伊藤栄作社長

先進的なリフォーム事業社
ビジネスモデルを発表

経済産業省が独自のビジネスモデルを持つ企業を選定する「先進的なリフォーム事業社表彰」。このほど行われた表彰式において、選ばれた3社が事業モデルを発表した。

ホームプロ 伊藤栄作社長

※3月末でホームプロ社長を退任し、4/1付でリクルートの執行役員に退任しました

ユーザーの不具合を解消

 私どもは、リフォームを希望されるお客様からよく、「地元の会社にお願いしたい。でもその地元の会社がどこにあるか分からない」というお話をお聞きします。かたや地元のリフォーム会社も、しっかりとした工事をやっているんだけれど事業規模が小さいのでなかなか新規顧客を集める手段がない、ということでお困りになられている会社もあります。

 そういった両者の不具合をインターネットを通じて解消してきたのがホームプロのモデルです。リクルート、大阪ガス、NTT西日本、NTT東日本と4社での合弁事業という形で行っています。

 ホームプロの特徴を端的に説明すると「匿名利用」「応札システム」「商談モデル」という3つのキーワードになります。お客様が当社のサービスを申し込む段階では匿名で申し込めるのです。それからそのご紹介にあたっては、お客様から紹介が入ったものを加盟会社へ流すのですが、その時にやりたい会社様が立候補する「応札モデル」という方法を取り入れています。初期段階ではお客様とのコミュニケーションをネット上で行ってもらう。メールでのコミュニケーションが主体となるということですが、お客様のニーズに対してリフォーム事業者がメールで返信を書く。

 このメールの内容によって、返信率が全く変わってくるので、メールコミュニケーション技術の習得が結構カギになります。私どものサイトを通じた実際の取扱金額、工事費はどれ位かというと、昨年度(2013年度)で200億円。工事件数にすると1万件、割り算するとちょうど平均単価200万円位です。これが事業の平均モデルになります。私どもは全国で加盟リフォーム会社を募集しており、これも5年で倍増しています。今年度中の1000社は確実視しています。北は北海道、南は沖縄まで加盟会社がありまして、ユーザー数ランキングでは6年連続ナンバー1です。同様の仲介サイトの中ではわりと多く使っていただいているのかなと思います。

顧客満足度評価を公開

 私どものサービスの特徴は、お客様から顧客満足度評価を頂きまして、それを全部公開しているところです。顧客評価の特徴として実際の契約者からしか入れないような仕組みになっております。「サクラ」からの評価が入らないような仕組みです。また利用者の約6割の方から評価を頂き、これがもう14 年間たまっており、膨大な数の顧客評価が入っている。

 それから加盟会社さんから声を返信できる機能がありますので、そこで双方向の連絡を担保しています。そういった顧客満足度評価を使い、年一度顧客満足度優良店というのを、私どもの会社の中で表彰させていただいており、点数ですと4.75を多くの会社が目指し、活動を続けて頂いている。やっぱり表彰を取りますと、会社のHPなどにバナーをはることができるようになるというのが良いようです。後でお聞きすると、ここで表彰をとると後々の商談効率が非常に上がる。簡単に言うと成約率が上がるという効果もあります。

全国でセミナー開催

 私どもが顧客満足度を上げる取り組みとして加盟会社さんとともに行っているのは、全国セミナー。そこで実際にリフォームを行ったお客様へのインタビュービデオというのを流します。普段なかなか聞けないような声を披露しながら顧客満足度はこういうふうに上がったり下がったりするんだと実態を見ていただいたりしています。

 またやっぱり顧客満足度と言うのはリフォーム会社だけでなく実際は職人さんの対応で決まったりもするので、そうしたマナー研修として職人さんのマナー向上のためにマナーブックを作り、無料で加盟会社さんに使っていただいています。あとせっかくネットを通じての取り組みなので、1つ例としてあげているのが、商談中に危ないキーワード「困る」「不安」「遅い」そういうキーワードが出た時には、「危険商談アラート」と呼んでいる機能で危険信号があがる。私どものエリアマネージャーが出てきて何か起こっていないだろうかという確認を行います。なるべくお客様との商談段階から不安の根をつんでおくというようなことも取り組んではいます。

 また完成保証というものをお客様に提供していまして、万が一ご紹介した加盟会社さんが倒産するようなことがあった場合には私どもが無償でそれを担保するというようなことも行っています。加盟会社さんが自分たちで自走できる仕組みというのを私どもも応援したいと思っています。どれ位その会社さんのメールに返信が返ってきて成約につながるのかという活動レポートをお届けしていて、加盟会社さんが自分でPDSを行う仕組みを応援させていただいております。また加盟会社さんの商談力アップのため「リフォーム商談 虎の巻」などを、日々、紹介しながら、メールコミュニケーション、商談力アップということはご提案しています。

 最後になりますが、私どもが取り組んできた14年間というのは、お客様と加盟会社とホームプロを顧客満足というトライアングルでつなぐことに一生懸命取り組んできた14年間だったのかと思います。こういったことを理念としてだけではなくビジネスとしてできたことが1つ誇れることなのかなと思います。

毎日ニュース配信中!リーフォーム産業新聞公式LINE

リフォーム産業新聞社の関連サイト

閉じる