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リノベを成功させるために最低限必要な知...

リノベを成功させるために最低限必要な知識・ポイントを伝授

リフォームセールスマガジン 2017年12月号
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リフォームセールスマガジン

リノベーション入門Vol.03
リノベに相応しい不動産選び ~一戸建て編~

昨今リノベーションという単語を様々なメディアでも見聞きするほど身近になってきたが、『実の所よくわからない』『興味はあるけど、進め方がわからない』などという声もあり、奥が深いことも確かである。そこで、本企画では『リノベーション入門』と題し、次世代のリノベーションプレイヤーを目指す方へのきっかけとなるよう、物件の選び方、設計・施工、プロモーションなどの各セクションでのポイントを紹介していく。

リフォームセールスマガジン(リフォマガ)2017年12月号 Before(中古物件購入時) Skeleton(解体後)Before(中古物件購入時・左) Skeleton(解体後・右)

リフォームセールスマガジン(リフォマガ)2017年12月号 After(築36年/木造/89.4平米/4K→3LDK+WIC)After(築36年/木造/89.4平米/4K→3LDK+WIC)

POINT 01 耐震基準と耐震基準適合証明書

今回のテーマは『リノベに相応しい不動産の選び方:一戸建て編』。中古物件と新築を選択する基準としてはマンションと共通している部分(前号参照)があるが、費用にも左右してくるのが、新・旧どの『耐震基準』が適用されている物件なのかどうかである。さらに築年数にもよるが『耐震基準適合証明書』の有無でも変わってくる。また、既存のコンディションや外構も絡んでくるため、近隣コミュニティーも含めマンションに比べて気にすべきポイントも増えてくるが、毎月の『修繕積立金』や『駐車場代』が掛からず固定資産税が安い、増築・減築が出来るなど一戸建てならではのメリットもある。

『住宅ローン控除』や『登録免許税(登記費用など)の減免』などの恩恵が、中古物件購入時に受けられるが『新耐震基準』で建てられた築20年未満の物件がボーダーラインとなる。それ以上の築年数の場合は『耐震基準適合証明書』もしくは『既存住宅瑕疵保険』の付保が必須となってくる。では、『旧耐震基準』や『耐震基準適合証明書』がついてない物件は諦めざるを得ないのか?というと決してそうではなく、リノベーションで自由に間取りを変えるのであれば解体が必須となるため、その際にしっかりと耐震補強を行い建築士の検査を受ければ『耐震基準適合証明書』は発行できる。ついでに断熱補強も行えば『安心』のほかに『住宅性能』も上げられるのがリノベーションの良い所。仮に築年数が 年未満だとしても全くメンテナンスをされていない状態であれば、『構造部分の腐食』『雨漏り』『シロアリ被害』など直接見えない部分の不具合などの心配も出てくる。前述の制度を利用するしないに関わらず『安心して長く住む』のであれば、『インスペクション(建物診断)』は行っておくことに越したことはない。

住みたいエリアや広さ、周辺環境など顧客が気に入った物件であれば、築年数やコンディションだけで判断せずにビルダーや建築士、ホームインスペクター(住宅診断士)なども巻き込んで、各種補助金なども上手く活用しながら理想の住まいづくりを目指して欲しい。

リフォームセールスマガジン(リフォマガ)2017年12月号 着工前にホームインスペクターによる住宅診断を行い、お客様の建物への不安を解消した着工前にホームインスペクターによる住宅診断を行い、お客様の建物への不安を解消した。
耐震補強後に間取りも変えて、断熱改修の補助金も活用した戸建リノベーションとなった。

POINT 02 インスペクションの重要性

来年の4月1日以降に不動産の重要事項説明書に説明が義務付けられることになった『インスペクション(建物診断)』。この言葉をはじめて耳にした方もいるのでは。

住宅に精通した『ホームインスペクター(住宅診断士)』が、第三者的な立場で、様々な劣化状況や、欠陥の有無、改修すべき箇所などを調査。改修に掛かるコストやアドバイスをしてくれるという、中古住宅を売る方も買う方にも心強い存在である。マンション・戸建て問わず、不具合を見極めるプロフェッショナルで、いわば『住宅の医者』。売る側としては、事前に不具合が見つけられるため、引き渡し後に『実は雨漏りしていた』『シロアリ被害があった』などのトラブルを未然に回避でき、買う側としては事前に把握しておくことで、解体後に見つかった不具合に対処する追加工事費用の大幅なブレも軽減できる。

リフォームセールスマガジン(リフォマガ)2017年12月号 インスペクションの重要性

マンションに比べ、木造住宅は基礎や土台、躯体部分、屋根裏や床下の様子、耐震補強箇所、断熱状態など確認する箇所が多く安易に判断できないためインスペクターの存在はありがたい。

とはいえ、見えない部分は実際に解体をしてみないとわからない所が多々あるため、住宅ローンを組む際には、予備費は多めに見ておき、想定通り工事が出来そうであれば、使わなかった予備費は、外構や設備のグレードアップなどに充填しても良い。予算が合わず全てを是正することができなくても、いつまで持つのか、そのタイミングで是正すべき時期がわかれば、住んだ後でも計画が立てやすい。

多少の調査費用は掛かるが『安心』を手に入れられ、後々に誰かへ引き継ぐ際の『担保』にもなるのだから、惜しまずに診断することをお勧めする。

リフォームセールスマガジン 2017年12月号 表紙リフォームセールスマガジン
2017年12月号

【特集
外装リフォーム営業 私の流儀

【好評連載】
◎住設リフォームガイド/メガバックス
 第12回 ドアの収まり
◎ひとさじリッチリフォーム
 光テック 夕部美子さん
◎中古リノベーション入門
 第3回 リノベに相応しい不動産選び:一戸建て編 他

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