第26回(2017年度)マンションリフォームマネジャー試験学科試験問題【問題1~15】
主催:(公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター
マンションリフォーム工事の専門資格、マンションリフォームマネジャー第26回試験が10月1日に全国5都市で実施された。マンションリフォームのニーズ増加に伴い、専門知識を持つ者が求められている。本試験に合格すると、マンションリフォーム・リノベーションなどの仕事の領域を広げることができる。これまでの合格者は延べ1万人。昨年の合格率は29.3%だった。今年度実施された学科試験問題(試験時間120分)と解答を紹介する。30問正解が合格の目安。来年度(10月第1日曜日を予定)に向けて挑戦してみよう。
※設計製図試験問題は省略
[注意事項]
●問題の正解は、すべて1つです。
●解答にあたり適用すべき法令等については、2017年4月1日現在において施
行されているものとします。
●問題中の「区分所有法」とは、「建物の区分所有等に関する法律」のことです。
●問題中の「標準管理規約」とは、「マンション標準管理規約」のことです。
●問題中の「マンション管理適正化法」とは、「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」のことです。
●問題中の「住宅品質確保促進法」とは、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」のことです。
●解答にあたって、地方公共団体の条例は考慮しないこととします。
【問題1】集合住宅の歴史に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.日本において集合住宅が本格的に普及するのは第二次世界大戦後のことであり、住宅難を解消する方策の一つとして1955年に日本住宅公団が設立された。
2.1960年代前半までの高度経済成長期におけるマンションの特徴は、都心に立地していること、住戸の付帯設備が充実していることがあげられる。
3.970年代にはいり第3次マンションブームを迎えたが、戸数密度を高めた中廊下型の高層マンションが供給の中心となった。
4.1980年代後半の第5次マンションブームでは、買い替えや資産運用が需要の中心になった。
【問題2】マンションの普及の歴史に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.1983年の区分所有法の改正では、区分所有建物の専有部分と敷地利用権の一体性の原則が採用された。
2.1995年の阪神・淡路大震災を契機として、大規模な震災で滅失した区分所有建物の再建を容易にするためのマンション管理適正化法が制定された。
3.建築後相当年数を経たマンションが急速に増加していくことが見込まれることから、「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」が2001年に制定された。
4.マンションをとりまく情勢の変化を受けて、国土交通省は2004年に「マンション標準管理規約」を公表した。
【問題3】特色ある集合住宅に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.晴海高層アパートでは、イスとテーブルを用いる洋風の生活様式を意図して、板張りの食事室が計画された。
2.公営住宅標準設計51C型は、寝室に食事等の機能が入り込まないようにする食寝分離の理念で計画され、ダイニングキッチンが導入された。
3.天王洲ビュータワーでは、階高を十分にとることで天井高にゆとりのあるリビングや床下収納などを設けた。
4.実験集合住宅NEXT21では、コーポラティブ方式を採用して多様なライフスタイルに対応できるように設計された。
【問題4】集合住宅のアクセス形式に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.階段室型は、共用部分を節約して各住戸の独立性を高めることができる。
2.中廊下型は、共用廊下の採光や通風を確保しやすい。
3.タワー型は、エレベーター、階段などをコアとしてまとめて配置する場合が多い。
4.メゾネットタイプの住戸は、一部の階に共用廊下を設けない計画が可能である。
【問題5】マンションの給湯配管に用いられる材料のうち、最も不適当なものはどれか。
1.ステンレス鋼管
2.銅管
3.亜鉛めっき鋼管
4.耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管
【問題6】コーポラティブ方式の住宅に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.居住者の多様なニーズに対応できる。
2.設計・施工の合理化を図りやすい。
3.コミュニティ形成が促進されやすい。
4.戸建て住宅もコーポラティブ方式で建設することができる。
【問題7】住宅に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.マンションでは、戸建て住宅に比べてリフォーム上の制約が多いので、ライフスタイルの変化に対応する方法をあらかじめ考えておくことが重要である。
2.住生活基本計画では、家族の人数に応じて必要と考えられる居住面積水準を設定している。
3.近年では、従来のnLDK型住戸とは異なる、多様なライフスタイルに対応した住戸がみられるようになった。
4.ブラインド、遮光カーテン、簾などを設置しても、断熱性能の向上には効果が少ない。
【問題8】マンションリフォームの図面に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.マンション住戸のリフォームでは、担当者の立場によらず図面の作成方法や作成時期、内容は同じである。
2.マンション住戸のリフォームは、大別すれば、スケルトンリフォームと部分リフォームの2つに分けられる。
3.部分リフォームであれば、省略できる図面も多くなる。
4.現況の把握においても計画においても、設備図が大変重要な位置を占める。
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