温湿度がアレルギー性鼻炎にも関係
慶應義塾大学理工学部システムデザイン工学科教授の伊香賀俊治氏は2月1日、床近傍(床上に置いた温度計)室温が低い住宅ではさまざまな疾病・症状を有する人が有意に多いことを報告した。報告は、国交省の事業として2014年度から開始されている「住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する全国調査」の第3回中間報告会にて行った。
慶應義塾大学理工学部 システムデザイン工学科
伊香賀俊治 教授
調査では「床上1mの室温が16℃以上、床近傍室温が15℃以上」を温暖群、「床上1mの室温が16℃以上、床近傍室温が15℃未満」を中間群、「床上1mの室温が16℃未満、床近傍室温が15℃未満」を寒冷群とした。サンプル数は温暖群888人、中間群889人、寒冷群858人。
温暖群の調整オッズ比を1とした時、中間群の調整オッズ比は、高血圧、糖尿病で通院している人はそれぞれ1.51倍、1.64倍、過去1年間に聴こえにくさを経験した人は1.31倍だ。また、寒冷群の調整オッズ比は高血圧、脂質異常症で通院している人はそれぞれ1.53倍、1.39倍、過去1年間に聴こえにくさを経験した人は1.39倍、骨折・ねんざ・脱臼を経験した人は1.65倍ということが分かった。

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