京都市は市内中心部に残る「京町家」のような古い木造住宅で、民間事業者の協力を得て省エネ改修の建築仕様を融合させた事業を実施。「次世代環境配慮型住宅」として8月30日から一般公開と販売を開始した。

次世代環境配慮型住宅(京都市下京区)は来年1月末まで公開
これは京都市が行う「スマートシティ京都研究会」での議論を踏まえた実証事業。同住宅購入者の入居後1年間は、実際の使用電力量・ガス量、室内外の温湿度の計測を行い、省エネ効果等を分析していく。
改修住宅は京都市下京区内にあり、床面積は延べ84.17㎡(1階44.03㎡、2階40.14㎡)。連棟住宅のうち1棟を改修し、太陽光発電、家庭用燃料電池(エネファーム)、床下空調、HEMS(ヘムス)・家庭用エネルギーマネジメントシステムなどのエネルギー関連設備を導入した。
8月30日~来年1月30日までオープンハウスまたは事前申込による内覧を実施。公開終了後は居住実証実験への協力等を条件に個人へ販売する。
住宅購入は8月30日~11月29日まで、同改修住宅の販売を行う八清(京都市下京区)のHPから申込可能。書類選考および面接審査のうえ12月中に決定する。
同事業には八清のほか、日新システムズ(京都市下京区)、京セラソーラーコーポレーション(同市伏見区)、大阪ガス(大阪市)、冨家建築設計事務所(京都市上京区)、京都高度技術研究所(同市下京区)なども協力。
「規模の小さい『京町家』の住宅でも、規模の大きい太陽光発電等の設備導入が可能なことをモデルとして示したかった。省エネ効果の実証結果を情報発信することで、市内住宅の省エネ改修を各所で促進させていきたい」(同市産業観光局担当者)。

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2025/06/20掲載