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デオデオ、ミドリなど4つの家電量販店ブランドを展開するエディオン(大阪府大阪市)は「太陽光発電」「リフォーム」「オール電化」の3事業を合わせたエコ・リビングソーラー事業を開始して3年、昨年度売り上げは290億円と急速な成長を続けている。取り扱い店舗数156店舗となり、今後は各店の営業を強化し、さらなる売り上げ拡大を図る計画だ。
前期計画達成率72.5%
2009年度からエディオンのエコ・リビングソーラー事業部の売上高推移を見てみると、2009年度143億円、2010年度197億円、2011年度290億円と、まさに右肩上がりの伸びを見せている。ただ、2011年度は当初400億円を目標としていたため達成率は72・5%と大きく計画値を下回った。脇坂慶博エコ・リビングソーラー推進部長は未達成の理由を次のように話す。
「まず、ずっと伸びていたオール電化が東日本大震災の影響で、前年を割ってしまいました。また、太陽光は前年度の3倍ほど伸びましたが、新人が多かったこともあり、営業1人当たりの販売台数が月間約6台にとどまりました。今は月に1人当たり8〜10台になっています。さらに、リフォームは店によって売り上げのデコボコがあるので早くそれを標準化していきたいと考えています」
昨年度までは次々にエコ・リビングソーラー事業対応店舗数を増やす戦略をとっていたが、対象となる売り場面積800坪以上の店舗への出店が完了したことで、これからは主に各店の売り上げ拡大に取り組む。期待される同事業の売り上げ見込み最大値は現状の店舗数で、今の売上高の3倍と見ており、今期は特に太陽光発電とリフォーム事業を強化していく考えだ。
3月の太陽光販売 実績は890台
強化事業の1つである太陽光は現在70名の専任スタッフが在籍し、月に560〜700台を販売している。トップセールスマンとなると月間販売台数は20台に及び、特に3月は補助金の駆け込み需要もあって合計890台を販売した。
ただ、「太陽光は永遠に売れ続けないと思います」と脇坂部長は将来を展望する。そこで今後、次の事業として考えているのが、HEMS(ホームエネルギーマネジメメントシステム)や蓄電池だ。例えば昨年度でいうと6000件の太陽光設置OB客がいるので、そこをメーンの販売先として販促活動を行っていく。
「太陽光を入れた5人に1人は同時にオール電化も導入しているように、複数商品の販売につながっています。これから電気代をもっと安くするためには、蓄電池やHEMSといった話になりますし、今後もそうした新しい商品が出てきた時に、提案していけば、永遠に商売につながるわけです」(脇坂部長)
既に太陽光の導入先に対するLEDの販売は進んでおり、今後はそうした周辺事業にビジネスを拡大していく目論見だ。
効率的な営業を推進
一方、もう1つの強化事業であるリフォームは昨年度約600万円であった月間の平均店舗売り上げを高め、800〜900万円を狙う。そのための戦略として行っているのが、毎週行うTV会議による研修と説明用のiPadの全店導入だ。これらは営業品質の向上が目的で、iPadには約1分の映像が入っており、キッチンやバスの商品説明を完結でしかもわかりやすく行うことができる。そして、3日以内の現場調査、その後3日以内の見積もり提出、最後に1週間以内のクロージングと2週間以内の契約スケジュール(太陽光も同様のスケジュール)を遂行させ、効率的な営業実現を目指す。
これらの方策により、今期の売り上げ計画は全体で前年度比42%増の412億円(太陽光188億円、リフォーム138億円、オール電化85億円)を目指す。

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