ホーム・デポ。水まわり商品が中心で割引率が高いのは80%を超える。
リフォーム会社のナチュラルハウス(群馬県館林市)では月に50〜60万円かかっていたチラシなどの販促コストを抑えるために、ウェブ集客に切り替えた。現在は月間10万円ほどのウェブ広告で、好調な時は月8000万円の売上高を達成するほどになってきている。
3年で5万件の会員集める
同社のウェブ集客の特徴は、3年前に自社で立ち上げた「ホームデポ」というサイトを通じて、設備・建材を割安に手に入れたいユーザー向けに価格訴求を行うというもの。ちなみに現在(7月17日時点)のトップページにはこんな広告文が載る。「施主支給・驚愕の80%OFF」。
同社がターゲットとするのは、自分で安い商品をネットで探して、職人も自分で手配する施主主導型のリフォームを実現したいユーザー。施主が商品を業者に支給して工事してもらうことから"施主支給"リフォームと呼ばれる。
会員登録すると各商品のおおよその割引率が出てくるページが見られるようになり、希望する商品があれば同社に見積もりを依頼することができる仕組み。水まわり商品であれば、事前にメーカーショールームでプランニングしてもらい、定価の見積書を作成。それを同社に送り、ユーザーから送ってもらった平面図と照らし合わせて、その商品がきちんとおさまるかどうか同社のスタッフが判断し、割引した価格が示された見積書をユーザーに送付して検討してもらう。価格に納得すれば商品を発注し、施主の希望する業者と連絡を取り納品の確認などを進めていく。
会員登録者は5万件ほど。見積もり依頼は月に約150件あり成約率は40%ほど。、月間売上高は過去最高で8000万円。通常は3000~4000万円だという。
ただ、これらのモノ売りは「安売りなため商品の利益率は5~10%の薄利。きちんとした収益を生むにはお客様からリフォーム工事をうちで頼んでもらうことがカギ」(岡崎豊社長)という。
現状では商品購入者の3割ほどがリフォーム工事につながっている。工事受注の場合の粗利益は約4割。受注促進策は5万件の会員へ定期的にリフォーム案内を行ったり、見積もり依頼があったユーザーとのコミュニケーションの中でリフォーム工事も請け負っているというピーアールなどの営業活動を進めていることだ。
"施主支給"とは言いながらも、工事の依頼先が決まらない状況で問い合わせをしてくるユーザーも少なくない。前期は商品販売が約5億4000万円でリフォームが3億円(決算12月)。 サイトには全国から依頼があり、工事については基本的には関東圏のみの対応だが、今後は各地域のリフォーム会社の協力を募り、幅広いエリアで工事にも対応できるネットワークを作っていきたい考えだ。

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