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ヤマダHD、15%増の売上836億円 家電販売員が高級キッチン提案【住宅リフォーム売上ランキング2023・注目企業】
大手家電量販店ヤマダホールディングス(群馬県高崎市)のリフォーム売上高は前期比15%増となる836億1000万円に伸びた。売上増の理由は、家電目的に来店した潜在顧客に、中・高価格帯のリフォームを提案しているからだ。
中・高価格帯の販売に注力
タンクレスが65%
TOTOと共同開発した「レプリジア」。薄型アルコール除菌自動噴霧器(オートクリーンミスト)をセットに
小売業のリフォーム商材は低価格だと思われがちだが、同社は逆だ。中・高価格帯以上に絞り込むことで、単価アップに成功している。例えばクリナップのキッチンであれば、売上高に占める割合が最も高いのは、高価格帯の「セントロ」だ。また、販売台数では中価格帯の「ステディア」が最も多い。中・高価格帯製品の特徴であるセラミックワークトップが消費者の目をひいた。一方、低価格帯の「ラクエラ」は商品ラインナップに含まれていない。
トイレにおいても中級クラス以上が売上増をけん引した。とくに好評だったのは、TOTOやLIXILと共同開発したタンクレストイレだ。そのひとつ、TOTOの「レプリジア」は2021年の登場以来、5万台を販売した。自動開閉、自動洗浄とタッチレスで行えるという清潔さが、消費者ニーズを捉えた。結果として価格勝負になりやすい従来型便器は影を潜め、現在、同社のトイレの売上高の65%を比較的高単価のタンクレストイレが占めている。
本紙試算による同社の平均単価は前年から約3万円増となる24万8000円に伸びている。工事件数は約33万件とほぼ横ばいのなか、3万円の差が積み重なり、約100億円の増収に直結した。
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