人手不足の中で重要な経営課題となっているのが社員の離職率を減らすこと。リフォーム、新築、不動産を手がける楓工務店(奈良県奈良市)は6年ほど前から新卒採用を強化し、38人を採用。業績は4倍に。注目すべきなのはこの間の離職率はゼロ。なぜ人が辞めず、新人にもかかわらず高いパフォーマンスを上げられるのか。組織作りについて、田尻忠義社長に聞いた。
人の関わりを重視する経営で、人が辞めない会社に
売り上げは4倍に
楓工務店の直近の決算は15億3000万円。新築分譲、注文住宅を年間60~70棟手がけ、リフォームでは1億5000万円ほど売り上げる。
今でこそ地域有力ビルダーとして存在感を増してきているが、今から6年ほど前の2014年時点では年商は3億7000万円だった。約4倍もの売り上げを伸ばせた訳は新卒採用を軸とした人材の強化だ。新卒採用の数は2014年度で3人、その後7人、8人、3人、8人、9人と増やし、6年前から38人増え、現在は55人。社員の3分の2が新卒という若い組織だ。
中小工務店がこれだけの数の人材を採用できることも異例だが、さらに驚きなのは誰も辞めないということ。田尻社長は「関わりの文化が大事だ」と話す。

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