斉藤工匠店(福島県二本松市)はリノベーションに注力し始めた工務店だ。その技術が評価され、「タクミノイエリノベ2」で一般社団法人リノベーション協議会(東京都渋谷区)が主催する「RENOVATION OF THE YEAR(リノベーション・オブ・ザ。イヤー) 2023」の実家リノベーション技術賞を受賞した。これは斉藤氏の自宅で、今回は2階部分をリノベした。
水栓付きのテーブル設置
水栓付きの大きなテーブルのあるカフェをイメージした空間
リノベのコンセプトはカフェ。「できるだけ物を置かずにミニマムに作りました。コーヒーを入れている自分を想像して、テーブルに立って見る景色を意識しました」と伍代目の齋藤守平氏は話す。もともと2階部分は物置だった。和室2部屋の空間をつなげて、1つのカフェ空間にした。外観や1階の内装や水回りのリフォームは約7年前に斉藤氏の父が行った。
主な特徴は3つ。1つ目は、部屋の真ん中には水栓付きの大きなテーブルを設置したこと。テーブルはデザイン面を重視して、モルタル仕上げに見えるモールテックスを塗った。奥の長い台も同じくモールテックスで作り、コーヒーマシン等が並んでいる。ロフトに登る階段も合板にモールテックスを塗り、コンクリートの板を組み込んでいるように見えるよう仕上げた。「コーヒーが好きなので、真ん中にテーブルを置き、コーヒーカップを洗ったりできる空間を作りました。自宅でカフェのようにまったりとできるので、快適です。モールテックスはデザイン性に優れていて、木などの他の自然素材との相性が良いです。厚み3ミリほどで塗れるのが画期的だと思いました。大工が形を作れば3ミリでモルタル調にできるのが魅力的です」と齋藤氏は話す。

最新記事
この記事を読んだ方へのおすすめ
-
1637号(2025/02/17発行)4面
-
1635号(2025/02/03発行)5面
-
1634号(2025/01/27発行)11面
-
1633号(2025/01/20発行)4面
-
1633号(2025/01/20発行)8面