エス・バイ・エル(大阪府大阪市)が2012年4月19日発表した平成23年度決算はリフォーム売上高54億5000万円(前年度57億6200万円)、営業利益3億3800万円となった。今期から決算変更により11カ月での計算になったため、前年度との比較はできないが、「想定よりも伸びが低かった」と荒川俊治社長は話した。そこで、今期は女性スタッフ増員などの新戦略に着手する。
同社は2011年10月に、ヤマダ電機の子会社となり新たなスタートを切った。2012年3月には埼玉県にあるヤマダ電機テックランド内に、エス・バイ・エルの専用ブースを新設し、太陽光やオール電化、スマート化リフォームの提案を開始するなど、シナジー効果を高めている。
ただ、今回の発表で平成24年度の会社売り上げ目標を当初の660億円から530億円に下げたことを明らかにした。荒川社長はその理由の1つを「会社の改革に想定以上の時間を要している」としている。15年連続で売り上げが下がってきた同社は「営業部長が変わるたびに教育方針が変わる」「支店長が誰も宅建主任者の資格をもっていない」などの問題があり、立て直しが必要とされていた。そこで、このほど体制を一新し支店長の上に7名の本部長を配置。加えて荒川社長が自ら営業研修の陣頭指揮を執るなどの改革に動いている。
基本体制が整いつつある中、リフォームの人員は今期中に営業職を現在の140名から、60名増員し200名とする。
「主婦など女性社員の戦略強化を図りたい」と荒川社長。設計職の増員も予定している。
また、将来の受注拡大に備え、リフォーム工事の専任スタッフである「リフォーム工事」職を新設。営業が行動量を増やせる体制を作り上げる。
商品では3月より一棟丸ごとのリフォーム商品「リフォームすっきり君」の全国販売を開始した。また、約8万棟あるオーナー向けに3つのグレードと部位から選ぶリフォームパック「こだわりセレクトパック」の販売もスタートした。同社はこれらの戦略を推進し、今期は80億円のリフォーム売り上げを計画している。

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