積水化学工業(東京都港区・高下貞二住宅カンパニープレジデント)は、2020年までにリフォーム売上高2000億円を目指す。今期1000億円到達が見込まれる同社は、7年後までにリフォームを倍増させる計画だ。OB客への提案の拡大はもとより、新規客取り込みの検討も開始した。
20年までに倍増図る
同社は売上高2000億円達成に向けて、3つの施策に取り組む。1つ目はOB客への提案強化。同社には50万棟の新築OB客がいるが、新築後同社のリフォームを行ったリフォームカバー率は約2割にとどまる。
また50万棟のうち、今後リフォーム適齢期を迎える築15〜25年の住宅が23万棟ある。このため、豊富なOB客へのリフォーム提案を増やすことで売り上げを伸ばす。
「50万棟のうち約8割をデータ化しているので、顧客に合わせた最も効果的な提案ができます。今後はリフォームの履歴も蓄積させて提案に生かしていきます」(住宅カンパニープレジデント室 関口俊一室長)
同社は、ハウスメーカーとして早くから工業化住宅に取り組んできた。そのため、顧客ごとの使用部材をデータベース化していることも強みだ。
カバー率向上のために営業マン増員にも着手する。現在リフォームの営業社員は約1500人だが、3年で2000人まで拡大させる計画。
その後も営業マンの採用を積極的に行う。人員増加で、年間50%にとどまっている、OB客へのリフォームを提案するコンタクト率100%を目指す。
2つ目が新商品の投入。新築のセキスイハイムで導入している通年空調システム「快適エアリー」など新築向けに開発していた商品をリフォームにも導入する。
「この快適エアリーなどヒートショック対策設備で高齢者に、転ばぬ先のリフォームを提案していきます」(関口室長)
3つ目には新規顧客対策だ。現在9割以上がOB客だが、OB客の需要だけでは2000億円達成が難しいと考える同社は、新規客開拓の検討を始めた。

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