≪子育て共働き家族の実態調査≫
子供がいる共働き家族のママの7割が「就業していたい」―――。
こんな調査結果が明らかになった。調査を行ったのは積水化学工業グループの住環境研究所(東京都千代田区)。2月5日に「夫婦ともフルタイムで働く子育て家族の傾向」をテーマにしたレポートを発表した。
レポートでは働くママの就業意識を調査。"働くママ"は「就業は自分にあっている。できれば就業していたい」と回答する声が多かった。フルタイム勤務のママでは72%。パートタイム勤務では64%。夫の就業意識は5割程度で、妻の方が高いことも明らかになった。
さらに「時間的なゆとり」も調べた。フルタイム勤務の働くママは49.4%が「ゆとりがない」と回答。一方、専業主婦は48.6%が「ゆとりがある」と答えている。フルタイムの悩みは「家族の時間」を増やしたいことで、専業主婦に比べて20%以上高い。
家事については、掃除と片付けに特徴があると、研究員の小林佐和氏は話す。
「専業主婦は毎日行っているが、フルタイムは週に1、2回。フルタイムのママは平日の家事を減らし、休日に家事の時間を設けるメリハリを意識しているようです」
共働きで心配となることのトップは「子供・家族が病気のときの対応」が31.6%で最多。その他、「子供だけの留守番」や「学校行事への参加」など、子供に関することが上位を占めた。
倉片恒治所長は共働きを継続していくためのポイントとして「家事の効率化を図ること、家事分担の促進などを進めていくことが大切」と話す。
中村良和社長は「共働き家族の問題は、これからの日本社会の構造が変化していく重要なファクターと捉えています。今後も注目し、深掘りしていくテーマ」と話す。
調査はインターネット。対象は全国の持ち家戸建て住まいの核家族。末子中学生以下の子を持ち、夫がフルタイム勤務の夫婦1854名。なお、国の調査では共働き世帯の数は2013年で1078万世帯で、増加に転じている。専業主婦の世帯は761万世帯。同社は1975年に設立。住宅、住環境に関する研究を行っている。積水化学工業グループ。セキスイハイムの開発者、大野勝彦氏が初代の所長。

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