10期以上、連続増収を続ける旭化成リフォーム(東京都新宿区)。前期は前年比4.2%増となる559億円まで拡大した。持続的な成長の秘訣は何か。今年4月に就任した秦考一社長に、戦略と今後の方針を聞いた。
本社にあるリフォームショールーム。
リフォーム後の空間を再現し、大型改装の受注増加を図る
売上の9割が「ヘーベル」
旭化成リフォームの強みはOBからのリフォーム受注だ。実は売上高の9割以上が「ヘーベルハウス」に住むOB。その数、約24万棟。さらに年間8000棟ずつ増加しており、同社の継続的な成長を支える最大の要因となっている。
リフォーム工事で多いのは塗装・防水工事。売り上げの約6割を占める。秦社長は、「全OBのうち、塗装で約7割、防水で約8割の方が当社でリフォームをしていただいております。この高いOB捕捉率が、私たちの武器」と話す。
なぜ捕捉率が高いのか。それが独自のメンテナンスシステム「ロングライフプロ」。これは60年住み続けられる住宅を実現するために、点検・メンテナンスをグループ間連携で取り組むというもの。
購入時には「邸別ハウスカルテ」という設計図、メンテナンススケジュールの一覧表を手渡し、使用されている部材の耐用年数と改修にかかるコストが最初から分かるようになっている。さらに5年ごとに定期点検を実施。劣化状況をチェックするとともに、この先必要となるリフォーム内容をもう一度説明する徹底ぶりだ。このような仕組みによって、一軒あたり外壁塗装で200万円、防水で100万円というリフォームを受注している。

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