≪テーマ: 新技術「バーチャルリアリティ(VR)」≫
リフォーム空間の膨大な情報伝えるVR
◆今週のゲストコラムニスト◆
エフマイナー(東京都) 森田博和社長
2016年はVR元年だった
現弊社では、マニュアル不要でVRコンテンツの制作や編集がスマホでも可能なクラウドソフト3DStyle(3D スタイリー)を開発、運営しています。アプリは必要なくウェブブラウザでスマホによるVRが体験可能で、360度写真という、天井も背後もすべての空間が入った写真を主に使います。
2016年は、VR元年と言われ、プレステVRなどハイエンドなところが注目を浴びましたが、実は、リコーやサムソンなど様々なメーカーから数万円で販売されているカメラで誰でも簡単に高品質な360度写真が撮れるようになってきたこと、また、スマホの性能がより高度化したことで、スマホVRというより一般的なVR普及が見込まれるセグメントに必要な環境整備が進みました。このことも注目すべきことです。
ビジネス利用では不動産業界で進みつつありますが、弊社サービスはそれ以外にもリフォーム、リノベーション事業者など様々な分野での利用も増えてきました。なぜでしょうか。端的に、VRは、「空間」内の膨大な情報をより分かりやすく、消費者に訴求力のある「体験」として伝えることができるツールになります。天井の高さや、光の差し込み、モノの位置関係、配管やバスルーム内の細かな情報が体験として伝わります。これは、何より消費者のためになります。ここに利用が広がってきた理由があると感じています。前記の技術的な環境の整備と同時に、消費者にとってオンラインでの情報収集が当たり前になり、また、より多くの情報を得た上でサービスを選別するようになる中、このような360度写真やVRの活用は必然の流れになるでしょう。
手に入りやすい「360度カメラ」が増加
業務効率化と成約率の向上
この業界での具体的な活用やメリットとして、まず初めに施工事例のVR化というのがあるでしょう。これが蓄積されるにつれ、適時適切に、より分かりやすく魅力的で精度の高いプレゼンが可能になります。これは営業や商談の場面で役立ち、成約率の向上や、コミュニケーションコストも下がります。また、オンラインやソーシャルメディアでの発信、プロモーションという観点でも効果的です。

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