四季のリフォーム
~3カ月先の提案に備える~
春編 花粉対策
寒い間に、春の花粉対策はすでに始まっている。1月後半から花粉が飛散する地域もある。本格化する前に、住まいに花粉を取り込まず、安心して洗濯物を干せる場所を確保したい。
網 戸
フィルター網戸のイメージ。風と空気を通して、花粉をキャッチする。 画像提供/セイキ販売
従来の網戸(左)では花粉を通してしまうが、フィルターの網目(右)には花粉が付着する 写真提供/セイキ販売
日本国内で3割近くが花粉症に悩まされているという報告がある。花粉に悩まされない家づくりの基本は、原因となる花粉を家に入れず、入ってしまったらすみやかに取り除くことだ。
窓からの花粉をキャッチ
花粉が飛散する季節も、窓を開けて換気することはある。その場合は目の細かい網戸を使用すれば、花粉の侵入を従来に比べ、80%ほど抑えてくれる。
花粉の直径は約30~90ミクロンあり、繊維に付着しやすい。複数個が固まって飛散する花粉は、約80ミクロン四方の細かい網目を通り抜けることができないのだ。網目の密度の細かさは、従来品の約160分の1にあたる。
網目は風や光を通すので、網戸としての性能も損なわれない。
スイッチひとつで花粉を入れず換気
注意しても室内に入り込む花粉はある。換気は必要だが、そこに空気清浄機の働きを合わせたものも登場している。花粉やホコリの含まれた屋内の空気を排出し、外気から汚れを取り除いた空気を取り入れる。
2層のフィルターが大きな汚れから花粉、さらに細かな汚れまで捕集する。直径1.0~2.5ミクロンの微粒子を
95%までとらえることができる。
床に場所をとらず、壁掛け式で室内にも取り入れやすい。
換気システム
空気清浄機の役割を果たす換気システム。屋内の花粉やホコリを排出する 写真提供/LIXIL
干し場となるバルコニーに覆い
洗濯物を外に干すと、付着した花粉ごと衣類を取り込み、着用してしまうことになる。
既存のウッドデッキやバルコニーに、屋根や覆いをつけられるものがある。サンルームのように、花粉や雨を気にせずに干し場として利用できる。
戸が開くタイプなら、花粉のないシーズンには開いて布団を干したり、換気をしたりと有効に使える。二階のベランダに取り付けるタイプもある。
バルコニー覆い
バルコニーに設置できる覆い。花粉を防ぎながら、太陽熱で洗濯物を乾かせる 写真提供/三協立山

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