・泰光住建では特殊フィルムを貼り付けるトイレ事業を行う
・同事業は開発に3年かかっており、緻密な技術が使われている
・国内外で高い評価を受けており、海外での事業展開も進んでいる
柄物の特殊フィルムでカスタム
「ルームの一部のようにきれいな場所になれば、トイレは汚す場所という意識が根本的になくなります」。こう語るのは泰光住建(宮城県仙台市)の赤間晃治社長だ。同社は事業者向けに、絵や柄が描かれた特殊フィルムを張り付けるトイレ事業「ARTOLETTA(アートレッタ)」を2014年から本格的に開始。葛飾北斎や東洲斎写楽の浮世絵、華やかな花柄など、新しいトイレ空間を提案している。
葛飾北斎の富嶽三十六景をラッピングしたトイレ
集客にもプラス
昨年9月末、仙台のゴルフ場「仙台空港カントリークラブ」の休憩所の女子トイレ2カ所に、和と洋をイメージしたトイレが誕生した。同プロジェクトでは、トイレだけではなく床や壁、カウンターなども改修。ごく普通だったトイレがアート空間へと生まれ変わった。
和をイメージしたトイレには、葛飾北斎の「富嶽三十六景」が描かれ、力強い波を忠実に再現。また、えんじ色と若草色の壁紙や、木の洗面台などが和の雰囲気を作り上げている。
一方、洋をイメージしたトイレでは、薄いピンクと濃いピンクの花が彩られた便器が華やかな印象に。キラキラと光るモザイクタイル、真鍮のトイレットペーパーホルダーやシャンデリアなど、高級感あふれる空間を演出している。
導入の目的は、ただトイレをきれいにするのではなく女性目線のトイレを作ること。女性がスポーツだけでなく、化粧を直したりリラックスして楽しめたりする環境を目指した。

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