リンナイ(愛知県名古屋市)は昨年4月に出した「マイクロバブルバスユニット」という給湯器の販売が好調だ。昨年の売上高は前モデルの20倍の売れ行きで、今年も前年比2倍を計画している。販売戦略を聞いた。
【リポート/編集部 堀口泰生】
マイクロバブルバスユニット内蔵ふろ給湯器
巣ごもり需要で前モデル比20倍
この商品の特徴について営業本部営業企画部部長の中尾公厚氏は三つあると話す。1つは独自開発した加圧タンクと泡発生ノズルによって、微細な気泡を発生させ、温泉のような白濁したお湯を生み出すこと。きめ細かい泡は皮膚の汚れをかきだす効果がある。「肌触りが柔らかく、敏感肌の方にも優しいお湯です」と中尾氏。2つ目は温熱効果も高く、「温もりが長続きするとの女性からの声も多い」(中尾氏)。3つ目は白濁した温泉のような見た目が「家なのに温泉に入っているという感覚があり視覚的にワクワクし、リラックスにつながる」と中尾氏は話す。
同社の商品PRムービーの一部。微細な泡で温泉のような白濁湯になる
中でも「白さ」にこだわった。バブルのお湯を生み出す商品はさまざまあるが、多くの場合は1ミクロン以下の細かな泡であるウルトラファインバブル。これは目に見えないためお湯の色は白くならない。だが、1から100ミクロンほどの泡のマイクロバブルはお湯を白くする。同社ではこの両方が出るようにし、効果と見た目の両立を実現した。
前モデル「美白湯」は10年ほど前に発売し、今回の商品は3年ほどの期間をかけて開発した。これら商品開発のきっかけは給湯器の付加価値をいかに上げていくかという同社の考え。
「正確な温度のお湯が出て、安全で、省エネ性が高いというのは当然のこと。そこにワクワク、びっくりするような体感を生み出す給湯器ができないかと考えています」

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