タカラスタンダード(大阪府大阪市)は、ホーローシステムキッチンのフラッグシップモデルである「レミュー」の新扉柄を8月30日に発売する。
インクジェット印刷によるリアルな焼き物調の「灰緑」
今回、追加されるのは全部で8種類。木目、コンクリート、金属錆調、焼き物調、大理石の柄がある。これらの豊富なデザインを実現したのは、独自のホーローへのインクジェット印刷技術だ。これまでは浴室の壁面や壁パネルなど平面への印刷のみだったが、システムやデータをつくり上げ、立体的で大小さまざまなキッチン扉への応用を可能にした。木目や大理石のような自然素材をリアルに再現できるのはインクジェット印刷ならでは。中でも特徴的なものが焼き物調だ。
「キッチン全体として絵になり、インクジェットだからこそできるものを考え、全体にグラデーションがかかっているような柄にしました。ホーローの価値を高めていきたいという思いもあり、ホーローが多くの工程を経てつくられる様を手間暇かけてつくられる焼き物に重ね合わせました。ホーローの価値と工芸品的な美しさを伝えたい」と研究開発本部の児玉英男開発部課長。
さらに今回、新たにラインナップされたのがマット仕上げの扉。ホーローは表面がガラス質でおおわれているため、これまでは光沢があった。研究部長の川崎浩一氏は「マット仕上げの要望は以前からあり、どのように実現するか研究してきました。清掃性を維持しながらも質感の良いマットをつくりたいという思いで釉薬を開発しました」と語る。

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