主要メーカーの94社の最新決算を集計した結果、増収企業は74%だったことが本紙調査で明らかになった。前年度の調査で増収となった企業は13%だったため61ポイント改善した。営業利益が増益となった企業は63社の内57%。前回調査の42%を上回り、業績は回復傾向にあるようだ。
- 《調査概要》
- 主に住宅設備、建材、インテリア商材などの資材の開発・販売を手掛ける企業を売上高順にランキング化した。数値は各企業が公開している情報やヒアリング調査、第三者機関による情報。売上高、営業利益は2021年6月から2022年5月の間の決算期のもの。子会社がある企業は原則連結の業績数値。国際会計基準の会社の場合は事業利益の数値を採用。
- ※1のパロマグループの売上は子会社のパロマリームインベストメント(米国)の売上が大半を占める。北米向けのエアコン販売などが中心。
- ※2建築資材以外の売り上げが大きい企業は、建築部門だけの数値を採用した。日本ペイントホールディングスや関西ペイントは建築塗装の売上高を記載。
- ※3パナソニックグループはセグメントの変更があった。今回は主に住設を販売するパナソニックハウジングソリューションズ社の数値を採用。そのため前年比はなし。
- ※4日立グローバルライフソリューションズは家電売上が大半を占める。
74%のメーカーが増収に 昨年度より61ポイント改善
リフォーム産業新聞では住宅業界の主要メーカーの売上高を調査し、毎年「住宅設備建材メーカー売上ランキング」として公表している。今回の調査は2021年6月から2022年5月の間にある各社の決算数値をまとめた。主にコロナ禍2年目の業績となる。
前回の調査に比べて売上高が伸びた企業が多かった。前期比が判明した企業94社のうち、74.5%にあたる70社が増収となった。二桁以上の伸び率は23社で、全体の24.4%だった。一方で、減収となった企業は25.5%にあたる24社だった。
売上高対前年比の平均値は5.9%増。なお、前回調査は平均が6.5%減だったため、売上高は回復傾向にあるようだ。
営業利益では63社中、57.1%の36社が増益となった。前回は42%だったため約15ポイント改善。なお、増減率の平均は31%増だった。
1位はLIXIL
売上高が最も大きかった企業はLIXIL(東京都江東区)だ。3.7%増の1兆4285億円。非接触のタッチレス商材などがコロナ禍で好調。キッチンや洗面が増収となった。リフォーム商材売り上げが5%増収となったこともあり、改修向け商材売り上げ比率は2.2ポイント増の39%となっている。
2位はパロマグループ(愛知県名古屋市)。売上高のほとんどが米国でエアコン販売などを手がける子会社リームの数値(調査概要参照)。2021年にも米国のエアコン会社を買収。M&Aで事業拡大。
3位はTOTO(福岡県北九州市)。11.7%増の6452億円と好調を維持。国内市場ではトイレ、水栓、バス、キッチンの売れ行きが好調だった。海外事業は中国が特に好調で、増収増益を達成。
キッチンメーカーが好調だ。注目は12位のタカラスタンダード(大阪府大阪市)。売上高は10.6%増の2115億円と好調だった。中高級シリーズのリフォーム向けキッチンが売れた。
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