新社名を学生たちに考案してもらうという新しい取り組みをしたのがオーダーメイドでワークウェアを製造するC2(広島県福山市)だ。昨年10月に近畿大学(大阪府東大阪市)総合社会学部総合社会学科社会・マスメディア系専攻教授、村松秀ゼミの学生たちの協力のもと、弘文から同社名へと変更した。
作業着メーカー変革期迎え
安原社長に新社名案をプレゼンテー ションする様子
安原英弘社長は、今回の取り組みの理由を次のように話す。「この先30年、50年と続く会社を考えたとき、若い人の意見を聞いて社名変更したいと思いました。近畿大学への依頼は、息子に相談したことがきっかけです。息子が村松先生のゼミに所属していて、授業の一環で取り上げてもらうことになりました」
ゼミでは、3年生13人が3チームに分かれ、1コマ90分を3回にわたり実施。安原社長に、社名変更のねらいを取材するなどして考え出された「C2」「DAUC」「quroth」の3案から新社名を採用した。
「C2」は、創業者である先代社長が掲げた理念、共存共栄を英単語にした「Coexistence and Co-Prosperity」の頭文字をとったもの。理念がストレートに込められており、世の中に浸透しやすいネーミングであるといった理由から採用にいたった。
新社名を考案したチームのひとり、古巻紗知氏は「授業時間外にも話し合いを重ね、ようやく発表の場まで辿り着きました。社名提案を通して、グループで物事を進めていく難しさと達成感を味わい、とても良い経験になりました」と話す。
「どの案も良くて、選ぶのに悩みました。会社は、若い人の意見を取り入れる環境でないと、次世代にフィットしないと思います。今回、新しい価値観を取り入れ、大きな刺激になりました。社名変更から半年以上経ち、変革が行われていることが顧客へも伝わっているように感じます」(安原社長)
安原英弘社長

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