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TOTO、ベッドサイド水洗トイレ発売

TOTO、ベッドサイド水洗トイレ発売

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 TOTO(張本邦雄社長/本社:福岡県北九州市)が戸建て住宅・高齢者施設の居室向け「ベッドサイド水洗トイレ」を2013年9月30日に発売した。同商品の最大の特徴は、高齢者のベッドサイドに水洗トイレを設置できる点。ベッドの近くにトイレを設置することで、要介護者の排泄の自立促進や、介助者の負担軽減が期待できる。

和室にも設置可能、排泄の自立促進

 在宅介護の6割以上が和室で行われているが、同商品は床に固定する必要がなく、畳の部屋でも設置が行える。また、固定されていないので、設置後の移動も可能。

 汚物を破砕し、圧力を加えて排出する「粉砕圧送ユニット」によって汚物搬送を直径20㎜の細い排水菅で行うことができる。そのため、通常のトイレを後付けする際に必要な直径120㎜の排水管を設置する大工事が必要なくなった。圧送するため、10mまでは排水管の勾配も要らない。

TOTO ベッドサイド水洗トイレ
圧送するため10mまでは排水管の勾配も不要

 寝室に設置した際に気になる音や臭いの問題もクリアしている。洗浄時に排水と連動して出る「粉砕圧送ユニット」のモーターによる音量は通常のトイレの排水と同等に抑えられている。

 高齢者が尿漏れパッドなどの異物を流してしまった場合は、粉砕圧送ユニット内に留め、機能を喪失しない工夫がなされている。また、流してしまった異物が一定量以上に達すると、LEDと音声で案内をし、本体裏の掃除パネルを外して簡単に異物を除去できるようになっている。

 これまでは寝室に設置するのはポータブルトイレが圧倒的に多く、年間35万台もの販売量がある。しかし、ポータブルトイレは1日に複数回のバケツ処理が必要になり、介助者の負担になっていた。 また、高齢者にとっても自身の排泄物を他人に処理してもらうことに対して精神的負担が大きかった。また、臭いが室内に充満するというデメリットもあった。

 以前の日本では寝室に水洗トイレを設置するという発想自体が少なかった。これから増加が予想される在宅介護に関連する新市場の開拓が期待される。

 「TOTOでは35年前から断続的にベッドサイドの水洗トイレの研究を行ってきました。今回のリリースは新たなトイレ市場を開拓する大きな挑戦でもあると言えます」(機器水栓開発部 松下幸之助主席研究員)

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