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欧州では外付けブラインドが主流、断熱・遮熱・通風を両立

欧州では外付けブラインドが主流、断熱・遮熱・通風を両立

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 雨風から住まいを守り、防犯の役割りも果たす雨戸やシャッターは住宅の必需品だ。しかし、いったん閉めると風や光を通さないので、夏場や昼間には使い勝手が悪い面もあった。そこで最近、注目されているのが外付けブラインドだ。

室内ブラインドより高い熱カット率を実現
室内ブラインドより高い熱カット率を実現

アルミ成形で防犯面も安心

 むし暑い真夏の夜、雨戸やシャッターを閉め切ると、室内はエアコンをつけないと眠れない。かといって、自然の風を取り入れるために窓を開け放しにしてスダレや網戸、室内ブラインドを吊るしただけでは、防犯面から危うくて、眠ってもいられない。

 外付けブラインドはその名の通り、窓の外側に設置するブラインドで、通気性は抜群だ。しかも、室内の窓際に吊るす薄い一般的なブラインドと違って、アルミ成形で堅牢な製品だ。このため、風速40mの風にも耐えられ、バールでこじ開けられでもしない限り、防犯にも効果を持つ。

 また、窓の外側で太陽光を遮断するため、夏場の断熱効果も、室内ブラインドよりもはるかに高い。逆に冬は窓の外側に空気層が作られることで、室内の暖かさが外に流出するのを防ぎ、結露の発生も少なくなる。

アルミ素材のルーバーの厚さは0.8~1mmで、強い風にも耐える
アルミ素材のルーバーの厚さは0.8~1mmで、強い風にも耐える

電動操作で高齢者でも簡単

 日本における外付けブラインドのパイオニアであるオイレスECO(東京都品川区)は、電動と手動の2タイプの製品を販売している。「外付けブラインドは雨戸、シャッターと違い、昼間も使用できる効率的な製品。1991年から生産していたが、震災の電力不足以降、省エネ性で注目され需要が高まってきた」(総務部計画管理課・上田哲也課長)。

 掃き出し窓用タイプは電動になっているため、特に高齢者にとって負担となる開け閉めの苦労はなく、音も静かだ。腰高窓用は電動と手動の2つのタイプがあり、手動でも操作は難しくない。「電動タイプは2種類あり、それぞれルーバーを90度、125度まで自由に調整できる。125度のタイプは、2階の窓などに設置すれば、下から見上げる視線を遮りながら光や風を取り込むことができる」(上田氏)。

 雨戸やシャッターに比べ、外付けブラインドの認知度は高くないが、実はヨーロッパではポピュラーな設備のひとつだ。日本でもその便利さが認識されていけば、広く普及する可能性を秘めている。

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