居住者のいるマンションでも、低振動、低騒音、無粉塵で、既存タイルの美観性を保持したままタイルの浮き補修工事ができる工法がある。それがJfp(東京都大田区)の「Jfp工法」だ。
既存タイルを生かしたまま補修工事が可能
従来の補修工事は、養生や目地部分のサンダー切り込み、はつり作業、廃材処理、モルタル塗りなど使用する材料や道具、工程が多い。Jfp工法は打診調査、穿孔、エポキシ樹脂注入、ピン挿入の4工程で完了。従来の補修工事と比較し、施工の手間を3分の1程度に抑えることができる。
はつり作業を行わないため、騒音や振動が少ない。粉塵、廃材も発生しないため、居住者のいるマンションや病院、平日昼間のオフィスや学校でも施工がしやすい。在宅ワークやベランダで洗濯物を干していながらでも、気を使わず施工できる点が同工法の特徴だ。
具体的な施工方法は、まずバキューム機能が搭載された湿式ドリルを用いて浮いた箇所に穴を開ける。穿孔内の残存水および粉塵は吸引されるため、居住環境を汚さず施工できる。次に専用注入機で孔内最深部よりエポキシ樹脂を注入する。注入圧は人によってばらつきが発生しやすいが、注入圧の設定ができるため経験者、未経験者問わず同じ圧力での注入が可能。
最後に、エポキシ樹脂を注入した穴にジャストフィットピンを挿入する。ピン頭部は球帯状のため、タイルとの接触面積が大きく支持強度が高まることで確実な剥落防止効果が得られる。ピン表面は、既存タイルの色に合わせて焼付塗装を行うため、施工箇所が目立たず、美観性が保たれる。
「Jfp工法は樹脂、ピン、タイルが一体化する工法で、他のピンニング工法と比較しても倍近く強度が違います。まだ知られていない工法なので多くの方に知ってもらいたいです」(野口賢治社長)
現在同社ではJfp工法の施工代理店を募集している。加盟費用は、入会金10万円と年間会員費3万6000円(税別)。その他、ピン購入費と専用機器のレンタル費用など。
野口賢治社長
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