有料会員登録で全ての記事がお読みいただけます

引き戸や折れ戸で出入りが楽なトイレドア

引き戸や折れ戸で出入りが楽なトイレドア

このエントリーをはてなブックマークに追加

 将来、介助や車椅子が必要になった場合を考えると、トイレドアは開閉が簡単でスムーズに出入りできるものを選びたい。引き戸や折れ戸なら、狭い空間でも開口部を広く取れる上、少ない力で開閉できるので利便性が高い。

アウトセット吊り戸の施工の流れ

既存のドア枠を利用しながら壁に外付けして、開口を広げられる 画像提供/永大産業
既存のドア枠を利用しながら壁に外付けして、開口を広げられる
画像提供/永大産業

立ち位置を変えずに開閉

 家庭のトイレドアに多い開き戸は、出入りの際、一歩後ろに下がるなど、開閉時に立ち位置を変える必要がある。歩行が困難な高齢者や車椅子の利用者にとっては出入りしにくく、介助者が付き添う場合も不便だ。

 しかし、引き戸や折れ戸なら、立ち位置を変えずにスムーズに開閉できる。

 開閉時のデッドスペースも少なく、開口部を広く確保できるので、狭いトイレ空間には最適と言える。軽い力で開け閉めできるのもポイントだ。

吊り戸には敷居が不要で、足元に段差や溝がない。安全に出入りできる 画像提供/永大産業
吊り戸には敷居が不要で、足元に段差や溝がない。安全に出入りできる
画像提供/永大産業

既存のドア枠を生かした引き戸

 壁に十分な横幅スペースを確保できるなら、引き戸へのリフォームが可能。しかし、従来の引き戸リフォームは、ドアを引き込むための控え壁を作る工事が必要だった。

 最近は、既存の開き戸の枠をそのまま使い、引き戸を取り付けられるアウトセット吊り戸が登場している。壁の上部に吊りレールを固定し、上からドアを吊るす外付け工法のため、解体などの大がかりな工事が不要。

 また、床にレールの段差がないので、つまずく心配もない。車椅子での出入りもスムーズだ。

狭くても設置可能な折れ戸

 引き戸の開閉スペースを確保できない場合は、折れ戸でも広い開口を確保できる。

 折れ戸にも、開き戸の枠をそのまま使った吊り車式のリフォームが登場している。扉の飛び出しなどのデッドスペースは、開き戸に比べて3分の1程度に小さくなる。洗面所とトイレが近いなど、ドアとドアが接近しやすい場所でも取り付けやすい。

開き戸の3分の1のスペースで開閉可能な折れ戸。手前に引く必要がないので、体の移動も少ない。 吊り車式なら、ドアの下は平らな状態だ 写真提供/大建工業
開き戸の3分の1のスペースで開閉可能な折れ戸。手前に引く必要がないので、体の移動も少ない。吊り車式なら、ドアの下は平らな状態だ
写真提供/大建工業

指挟みを防ぐ安全設計

 引き戸や折れ戸で注意したいのが、指の挟み込みなどの事故。こうした事故を防ぐために、ゆっくりとドアが閉まるようブレーキ機能が付いている引き戸や、指を挟み込む隙間をなくした折れ戸が登場している。

 安全設計タイプのドアなら、高齢者だけでなく、小さな子どもも安心してトイレを使用できる。

開閉する際、扉の折れる部分に隙間が出ない設計。指の挟み込みを防ぐ 写真提供/大建工業
開閉する際、扉の折れる部分に隙間が出ない設計。指の挟み込みを防ぐ
写真提供/大建工業

この記事の関連キーワード : トイレ ドア 大建工業 永大産業 高齢者

毎日ニュース配信中!リーフォーム産業新聞公式LINE

リフォーム産業新聞社の関連サイト

閉じる