本質つかむ力養う
人が変われば会社が変わる―――当然のことだが、会社経営をしていく中で、社員のやる気を引き出し、1つの方向性に向かわせることに成功している企業は多くない。プラスバイプラス(大阪府大阪市)では、「コーチング」という技術を使い、建設会社の人材が変わるサポートを行う。1年間で利益が7倍に向上する成果もでている「コーチング」の中身を聞いた。
現場で目標達成方法を見出させる
プラスバイプラス ゼネラルマネージャー兼ビジネスコーチ 宮本雅史氏
質問を通じて自ら考える
そもそも、コーチングとは何か?ゼネラルマネジャー兼ビジネスコーチの宮本雅史氏は「答えを教えず、質問を通して相手の考えや潜在的な力を引き出し、目標達成に向かって共に走ること」と話す。組織改革のためにアドバイスを行うのではなく、質問を通してクライアント自身に目標や具体策を考えさせ、クリアになった目標をサポートする。
同社のコーチングでは、まず社長とマンツーマンのミーティングを行う。時間はおよそ2時間。その中で、「どんな会社を作りたいのか」「そのために必要なメンバーは?」など、質問を重ねながら答えを導き出していく。
その次に、目標達成に必要なメンバーを集めて会議を実施。 短くて2~3時間、長い場合は12時間にもおよぶ会議を、月に1回程度定例で行う。 そこでも、「明日現場が終わった時に、どういう状態なら成果が上がったと感じられるか」などと質問を繰り返し、現場での目標と問題点、問題の解決プラン、行動計画、アクションプランなどを作成。 時間はかかるが、トップダウンで降りてきた目標とは違い、自分たちで見つけた答えだけにメンバーが躍動感を持って取り組めるのが強みだ。

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