3000事例、営業で提案
関川商店(千葉県柏市)は、過去にリフォームした工事現場の施工途中を画像で見込み客に紹介することで、成約率の向上に努めている。「施工方法まで詳しく聞きたい」と相談してきた商談客は9割という高い成約につながっている。
ファイルは3000件分ある
施工途中事例とは、同社が実施する工事の養生、解体、施工、完成の場面場面を撮影し、1画像ずつ解説を加えたもの。一現場あたり50枚弱を載せた冊子またはデータになっており、8年間で約3000件分ある。「相見積もりの時、大抵当社の方が高いと言われます。それをなぜかと聞かれた時にこの施工途中事例を使っています。当社は、お客様の工事で発生する可能性がある、あらゆる工事の分も見積書に入れています。当然どんな工事なのかを説明する必要があるので、その時に事例集をお見せして説得力を高めています」(清水大介専務)
あるシステムバスの交換工事について、総額で他社よりも30万円高いことを顧客から指摘された。その住宅は築古のため、バス周辺の躯体の木が腐っている可能性があった。そこで過去の類似の事例を見せ「解体後に問題が見つかって補修にかかる追加費用を頂戴するよりも、あらかじめ想定しておいたほうが良い」と説明した。工期もあらかじめ長く取っているため、当初の予定から伸びる心配もないと話したところ、顧客が安心し契約に至ったという。

最新記事
この記事を読んだ方へのおすすめ
-
1660号(2025/08/11発行)4面
-
1660号(2025/08/11発行)20面
-
1660号(2025/08/11発行)2面
-
1660号(2025/08/11発行)1面
-
1659号(2025/08/04発行)9面