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ユーピーアール、アシストスーツ・ハイパワー型からローパワーローコストへ需要が変化

ユーピーアール、アシストスーツ・ハイパワー型からローパワーローコストへ需要が変化

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現場のニーズは普段使いできる格好よさ
ラインナップ充実で幅広い業務に対応

建築現場では重い資材を持つことが多く、腰に負担がかかりやすい。業界には、職業病とも言えるほど腰痛持ちは多い。アシストスーツは、作業者の腰・身体的負担を軽減してくれる商品だが、種類も増え、今や重い物を持ち上げるという目的だけで使用するという考え方は古いと感じさせるほど機能も充実している。ユーピーアール アシストスーツ事業部長・長澤仁氏に聞いた。

ユーピーアール 作業性・快適性を追求した新モデル作業性・快適性を追求した新モデル。独自機能で背骨と腰の理想的な姿勢へ誘導

アシストスーツは普段使いの時代に

アシストスーツは、重量物の持ち上げ作業などで生じる腰への負担を軽減する商品だ。あくまでも「アシスト」。着用するだけで、いつも持っているものが楽に持ち上げられるようになるスーツだ。 

基本的には重いものを持つ時に使うものだが、今や立ち仕事の人や、前傾姿勢になるデスクワーカーの間でも利用者が増えている。さまざまな仕事のシーンで対応できるよう新しい機能も生まれ、商品ラインナップも増えている。

「介護や農業、物流などの現場では既に導入が増えています。アシストスーツを着用すれば、さまざまな姿勢、仕事、物を持たない立ち仕事も楽になる。重い物を運ぶ建設業界の人達こそ早く使って早く楽になってほしいです」(長澤仁事業部長)

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安くて軽量が今のブーム

アシストスーツの今のニーズは、ローパワー、ローコスト、格好よさだ。ひと昔前は30kgのある重量物を楽に持ち上げられるようになるが製品自体が7kgの重量がある商品などを開発していた。「高くて重い」というイメージだったが、今は真逆の「安くて軽量」に進化。導入しやすく、日々の作業を少しだけアシストしてくれるものが現場から求められている。

女性や高齢者の社会進出もサポート

ユーピーアールが開発した「サポートジャケットBb+FIT」は、アシストスーツ業界最軽量の総重量500gを実現したもの。スリムな腰ベルトで作業性・快適性を追求し、あらゆる姿勢に対応することができる。また、作業者の好みや体型に合わせてSLIMとWIDEを選ぶことができ、女性や高齢者にとっても使いやすい。洗濯機で洗えるため、衛生面でも安心して利用できる。高価格で重いという従来の概念を変えたことで、さまざまな業界で支持を得ている。

「物流を楽にする」がキーワード

同社の主事業は、物流用のパレットのレンタルだ。パレット、つまりフォークリフトなどの機械によって全物流を楽にしていきたいと考えていた。機械でカバーできない手作業による現場にはアシストスーツによって働く人を楽にしたいという思いから製品開発に着手した。それが今から約10年前。アシストスーツは2022年には71億円市場に拡大する潜在的需要がある(矢野経済研究所調査)。

今や腰痛に問題を抱えている日本人は2800万人。実に労働人口の3分の1が腰痛持ちといっても過言ではない。人材の確保と生産性の向上の両立が求められる今、働く人たちの健康を守る視点から見てもアシストスーツは、建築現場も欠かせないツールとなってくるだろう。

【リポート/企画開発部マネージャー鹿熊佳恵】

この記事の関連キーワード : アシストスーツ ユーピーアール 介護 高齢者

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