6月中旬、事業再構築補助金の第一回公募の採択結果が発表された。緊急事態宣言特別枠は応募数5181者中、採択数2866者、通常枠・卒業枠・グローバルV字回復枠は応募数1万7050者中、採択数は5150者。どんな事業が採択され、どこが採択ポイントとなるのか。取材した2社をリポートする。
CASE 1:クリエすずき建設
補助金額1000万円を予定、LINEで関係性を構築
駆けつけサービスで顧客を育成
今回の事業再構築補助金において緊急事態宣言特別枠で採択されたのが、新築やリフォームなどを手掛けるクリエすずき建設(千葉県柏市)だ。
セカンドライフ体感型モデルルーム「crie room(クリエルーム)」の完成イメージ
今後のビジネスでは、ターゲットは長期優良住宅化リフォームを志向する顧客層に絞る。顧客生涯価値を高める動線として、まずLINEの友だち登録をしてもらい、親しみやすい関係性を育てる。次に同社の駆けつけサービス「住ま暮らサポート」に入会してもらい、有益な情報で顧客を育成、長期計画的なリフォームを提案し、セカンドライフ体感型モデルルーム「crie room(クリエルーム)」の体験を通じて更なる単価アップを目指す。また、リフォーム後も他の商品やサービスを提案する。
同モデルルームは、築約50年のマンション一室をリノベーションしたもの。夫婦二人のセカンドライフをイメージできる空間となっている。特徴はスマートロックを活用し、同社のスタッフが同行しない非接触の見学ができる点。また、家事が楽なキッチンや車椅子でのバリアフリー体験、IoT家電、自然冷暖、健康で上質な内装材などを体験できる。宿泊体験も可能だ。さらに、住宅ローンや不要品回収、さまざまな困りごとを解決するパートナー企業の紹介などのサービスを用意する。オープン予定日は8月1日。
今回の投資金額(建物+広告)は1630万円。同社の場合、補助金額は最大1000万円を予定。
事業再構築補助金とは
事業再構築補助金の目的は、ポストコロナ・ウィズコロナの時代の経済社会の変化に対応するため、中小企業等の思い切った事業再構築を支援することで、日本経済の構造転換を促すこと。また、新型コロナウイルス感染症の影響で厳しい状況にある中小企業、中堅企業、個人事業主、企業組合等を対象とする。予算額は約1兆1億円。中小企業を対象とした「通常枠」での補助率は3分の2で、補助額は100万~6000万円。
この記事の関連キーワード : IoT LINE ウィズコロナ ウイング クリエすずき建設 モデルルーム リノベーション リフォーム 補助 事業再構築補助金 緊急事態宣言 補助金 長期優良住宅化リフォーム 顧客

最新記事
この記事を読んだ方へのおすすめ
-
WEB限定記事(2025/03/24更新)
-
1642号(2025/03/24発行)24面
-
1642号(2025/03/24発行)2面
-
1642号(2025/03/24発行)1面
-
1642号(2025/03/24発行)11面