「弊社が提供する空間は、何世代に渡り暮らしたようなアンティーク調にこだわっています。フランスの田舎にある、農村の住宅を連想させるデザインに仕上げています」と語るのはエヌズプランニング(栃木県足利市)の福地尚文社長だ。ニッチな層に絞り本社から1時間以内の地域を商圏にしており、顧客ターゲットは多くない。だが新築・リノベーションそれぞれ1億円を売り上げ、リフォームの件数は年間20件ほどを記録。独自の戦略を取材した。
【リポート/編集部 後藤梓】
モルタル造形をリビングに取り入れた
相見積もりなし単価2000万円超も
同社の住宅は、コロナ禍でより人気が高まっている。外での娯楽が楽しみにくい状況が続く中「ヨーロッパの映画を鑑賞していると世界観に入りやすく、旅行気分を味わえる」「テーマパークにいるように感じ、自宅が好きになった」と感想の声をもらうように。このコンセプトを実現するため、こだわりの設計がある。
1つ目はカラーコーディネートだ。室内全体は白色で統一することが多い。その際はっきりとしたミルクがかった色ではなく、柔らかさや淡さを意識しベージュに近いクリーム系でまとめる。また内装に合わせて建材を選ぶ際、新品や造作家具だと新築感が出てしまうとヴィンテージものを仕入れることもある。
「以前にはアイアンのドアにこだわり、フランスから2カ月かけて輸入したこともあります。また海や砂浜のような要素も入れたいという要望をもらった際は、バリから流木を仕入れ、梁として活用しました」と福地社長。

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