有料会員登録で全ての記事がお読みいただけます

Houzz、世界最大級のリフォームサイト70万人のプロが利用

Houzz、世界最大級のリフォームサイト 70万人のプロが利用

このエントリーをはてなブックマークに追加

 米国の人気リフォームサイト「Houzz(ハウズ)」がこのたび日本版のサービスを開始した。月間ユニークユーザー数は2500万にも上り、改装サイトの分野では世界最大級だ。創業者アディ・タタルコCEOが行った会見から、Houzzの成り立ちや目指すものについてまとめた。

Houzzとは? ユーザーに対するサービスは主に2つ。1つは600万枚超というリフォーム施工事例写真を無料で見られること。ユーザーはリフォームのヒントが得られる。もう1つは業者探しの支援。サイトには70万のプロが登録をしており、自ら手掛けたリフォーム事例をウェブで公開できる。ユーザーは気に入った画像をもとにプロと知り合うことができる。

Houzz アディ・タタルコCEO◇ Houzz アディ・タタルコCEO ◇
Houzz Inc.(アメリカ合衆国カリフォルニア州)の創業者。現プレジデント、アロン・コーエンと共同創設。2009年に設立し、現在従業員数は約450人。創業前はハイテク産業向け製品やサービスを開発するソフトウェア会社を設立している。

すべての国からアクセス

 私が2006年にカリフォルニア州パロアルトへ引っ越してきた時、1955年に建てられた家に住み始めました。リフォームをして夢の住宅にしようと考え、かなりのお金と時間をかけたのですが、あらゆることがうまくいかず、リフォームは失敗に終わったのです。その当時、改装のために良いアイデアを得たり、業者を探したりするのは、口コミのみに限られており、これが必ずしも適切ではなかったのです。

 地域の人たちからはリフォームのアイデアを拝借できないということが分かりました。そこでリフォームのアイデアを共有できるプラットフォームがあれば、と思って作ったのがHouzzの始まりです。最初は20組程度のファミリーに使ってもらっていただけでしたが、今では2500万のユーザー、そして70万のプロとコラボするようになりました。調べてみると、アクセスは世界の国々の一国も抜くことなく、全世界からあることが分かりました。

英、独、仏などに地域版

 そこで2014年に各国に拠点を設けたいと考えました。現在は、アメリカ、イギリス、オーストラリア、ドイツ、フランス、ロシア、そして日本で、地域特性に合わせたサービスを提供しています。もちろん日本はアジアで最初の国です。

 なぜ日本なのか、理由は2つあります。1つは日本が数年前の米国に似ているからです。つまり口コミに頼っていることが多い。そして、日本は空き家の割合が高く、人々は中古を買って住みたいと考えているが、どうすればよいのか、誰に頼めばよいのかが分からないと聞いています。

 そしてもう1つが、世界の建築業界が日本の建築に興味を持っているためです。日本の住宅設計、例えば庭園、茶室、仏間、畳など、そういうものを世界が学びたいと考えているということです。

リフォームの改装アイデアをウェブ上で検索できる「Houzz」
リフォームの改装アイデアをウェブ上で検索できる「Houzz」

住宅デザインのウィキペディア

 私どもがしようとしていることは、「すべてを見えるようにすること」なのです。サイトには600万枚を超える施工画像があり、これは住宅デザインのデータベースとしては世界一です。ユーザーは画像からインスピレーションを得て、気に入ったら「アイデアブック」というところに保存できます。また、画像の中の商品に付いたタグをクリックすると、それがどのメーカーの商品か分かり、購入することもできます。

 さらに、画像にはデザインしたプロの情報が載っており、その業者がどんな評価を受けているか「レビュー」も見られる。それだけでなく、リフォームで悩む人たちのコミュニティ「アドバイス」もあり、オンライン上で解決方法を提供しています。また、数千件にも及ぶガイドや記事も読めます。CNNがHouzzを「住宅デザインのウィキペディア」と形容しましたが、まさにそうなのです。

 Houzzはプロにも役立ちます。アカウントを作れば、数クリックで自分たちの実績を発信することができます。プラットフォームを通じて様々な形でユーザーとコミュニケーションが取れますので、これまで以上に効率的に仕事ができるようになります。

 元々Houzzは私の本業とは別の趣味のものでしたが、今や巨大なプラットフォームとなり、これからはリフォーム業界の新たなリーダーになりたいと思っています。日本の方たちには世界のグローバルマーケットとつながって、日本の情報を世界に発信してほしい。

毎日ニュース配信中!リーフォーム産業新聞公式LINE

リフォーム産業新聞社の関連サイト

閉じる