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学生がDIY
地域の人たちや学生が積極的にリノベーションや完成後の運営に携わっている宿泊体験施設が新潟県上越市にある。旧月影小学校をリノベーションした「月影の郷」だ。再生プロジェクトを主導した早稲田大学古谷誠章研究室の古谷誠章教授に経緯や改修の流れやポイントなどについて聞いた。
建物全面を覆うルーバーは季節によって機能も見た目も変化する
地域住民と学生が主役に
旧月影小学校(新潟県上越市)は、1874年に開校し、2000年に廃校となった。廃校後の使い道を考えていた地域住民からの要請を受けて、法政大学渡辺真理研究室、横浜国立大学北山恒研究室、日本女子大学篠原聡子研究室と合同で、再生プロジェクトはスタート。2005年に宿泊体験施設「月影の郷」としてオープンした。
同プロジェクトの特徴は、地域住民と学生が当事者意識を持って取り組める工夫が盛り込まれていること。地域住民と単に話し合うだけでなく、雪囲いルーバーの製作や内部の塗装など改修工事の一部は、学生たち自身の手でセルフビルド。オープン後も年2回のルーバー交換などの機会を利用して、展示や家具づくりを地域の子どもたちや住民と協働して行った。さらに、施設を運営するスタッフは、すべて地元の人たちで構成されている。
3階建ての校舎の1階部分は、地域住民や学生、観光客の交流の場へとコンバージョン。元職員室の壁を取り払うことで生まれた広い空間には食堂が、その脇には、囲炉裏や元保健室を改修した談話室が設けられた。
1階部分には、交流スペースとして食堂や談話室、囲炉裏を用意

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