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【エリアリノベーションcase1】かかみがはら暮らし委員会、リノベでエリアを再生する

【エリアリノベーション case1】かかみがはら暮らし委員会、リノベでエリアを再生する

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 リノベーションでエリアを再生する取り組みが広がっている。どのような効果を生んでいるのか。2つの取り組みを紹介する。

【リポート/編集部 本庄】

カフェで寄り合い部活動に展開

 持参したハンモックで昼寝、子どもの誕生日会、さらには結婚式も―――。岐阜・各務原にある都市公園・学びの森がリノベーションをきっかけに変わりつつある。仕掛けるのはかかみがはら暮らし委員会(岐阜県各務原市)だ。

 学びの森は約4.0ヘクタールという広々とした公園。遊具などはなく、視界いっぱいに緑が広がり、随所にある池が自然の豊かさを引き立たせている。そんな公園の並木道に面して建っているのが、2016年に喫茶店をリノベーションしたスタンド式カフェ「カカミガハラスタンド」だ。店内は白を基調とし、高い天井が開放感ある空間。ガラス張りの店内からは、自然を臨みながらコーヒーを楽しむことが出来る。

かがみはら暮らし委員会 喫茶店をスタンド式カフェにリノベーション喫茶店をスタンド式カフェにリノベーション。さまざまな人が集まるきっかけを持つ場に

 同カフェの特徴は、毎月第一水曜日に行っている交流会「寄り合い」だ。市内外の人が集まり、やりたいことなどを自由に語り合っている。この寄り合いをきっかけとし、出会った人達によってカラダ部、SAKE部などの部活動が誕生。公園で運動会をするなど、それぞれの部活動メンバーがイベントを企画・運営するという広がりを見せている。

かかみがはら暮らし委員会 長縄尚史 代表理事かかみがはら暮らし委員会
長縄尚史 代表理事

 長縄尚史代表理事は「民間の力で公共空間をうまく使っていこうという流れの中で、一番見直されているのが公園です。でも、公園にカフェを作れば地域が面白くなるのかといえばそれは違います。寄り合いを通じて、カフェが飲み物を飲む場所だけではなく、人と人がつながっていく場として広がっています」と語る。

 さらに昨年10月、公園に隣接する場所にあった築54年の空き家をリノベーションし、「かもす食堂」をオープン。改修で大きく変更したのは、飲食スペースのアルミサッシを木に変えたことだ。金属をなくしたことで、公園側からも食堂側からも自然のもので統一された風景が楽しめる。「垣根を切れば、畳や縁側があって、庭が公園という絵が広がる。これはもう何かを提供するお店にするしかないなと思いました」

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