木造住宅の高耐久化には床下の湿気対策とシロアリ対策が不可欠だ。しかし国土交通省の「シロアリ被害実態調査報告書」では、対策の不十分さがうかがえる。全国で5000 件の木造戸建住宅を対象に調査を実施したところ3割の住宅に何らかの生物劣化被害(カビ、腐朽、蟻害)が発生していた。これを受け「メンテナンスを適切な時期に実施することが被害の再発を防ぐ上で最も重要な条件になる」とも提言し、木造住宅の維持管理を推進している。
皮膜がシロアリや土壌の水分上昇を阻止
日本衛生センター(東京都国立市)では効果的に防湿・防蟻が行える「クリーンバリヤ工法」を提供している。
防蟻薬剤を含んだ合成樹脂を特別設計のガンの先端で反応させ、直接床下の土壌面に吹き付け、皮膜を形成させる「土壌表面皮膜形成工法」。防湿工事と防蟻工事が同時に施工でき、床下の土壌表面に継ぎ目なく吹き付けるため、従来の防湿フィルム工法よりも高い防湿効果がある。床下の湿気に起因する腐朽や蟻害などの住宅被害防止に期待できる工法だ。
公益社団法人日本しろあり対策協会の認定工法で、吉野ヶ里遺跡や熊本城跡復元工事等の文化財にも採用された施工実績がある。

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